永岡書店は、小学校の中・高学年を対象としたエンタメ系児童文学シリーズを新しく展開していく。

第1弾は、韓国で人気沸騰の学校ミステリー『しーっ! 霧の中の小学校』(ボリン氏作・センゲ氏絵・渡辺麻土香氏訳)全3巻。6月10日(土)に、3冊同時発売する。

世相を反映する内容を怪談と絡めて紡ぐ物語

同作は、教師による行き過ぎた指導やSNSトラブル、家庭内暴力など今の世相を反映する内容について、学校で巻き起こる怪談と絡めて紡いでいく物語。読後はあっと驚く結末と感動が用意されており、韓国国内でも多数のメディアで取り上げられ、子どもたちから絶大な支持を得た。

作者は、2009年『プルチ』で「プルン文学賞未来の作家賞」を受賞し、デビューした児童文学作家のボリン氏。著書に、童話『おばけ図書館』『カップねこ じゅるるっ』などがある。

絵を担当したのは、マンガ家・イラストレーターのセンゲ氏。訳は、書籍やウェブ小説、テレビ番組の字幕など幅広いジャンルの翻訳に携わっている渡辺麻土香氏によるものだ。

『しーっ! 霧の中の小学校』全3巻あらすじ

舞台は、365日のうち、360日は霧に包まれている、できてから100年以上もたつ“霧の中の小学校”。ある日、転校生が来てから不思議な怖いことが次々に起こりはじめ、そして……。

1巻「黒い目の正体」は、「不気味な現象を引き寄せてしまうことからいつも孤独だったジウン。5つめの転校先で、はじめてできた友達は、クラス中からなぜか避けられている不思議な少年、マグだった。心を許し、はじめて楽しい学校生活を送っていたジウンだが、マグの恐ろしい一面を見てしまい……!担任の先生の失踪、つきまとう『目』…おどろおどろしい霧の中の小学校で、次々と起こる事件」。


2巻「白い足の持ち主」は、「孤独だった転校生ジウンは、不思議な力を持つマグと奇妙な絆で結ばれ、それなりに平穏な学校生活を送っていた。ある日突如としてジウンの目の前に現れた“歩き回る足”を見るまではーー。足の正体は、『家出』をしたくてもできない本人に代わって家を出てしまう『家出足』だというマグ。ほうっておいてしまうと持ち主は『歩き方』を忘れてしまうという……。ジウンとマグは持ち主を探るうちに、寡黙で人を寄せ付けない学級委員長のユジュが気になりはじめ……。やがて恐怖の『遠足の日』がやってくる」。

家庭内暴力にさらされてしまう非力な子どもの悲しみにスポットをあてた2巻では、恐怖と謎、そして友情が加速していく。


3巻「笑う人食い卵」は、「転校生ジウンと不思議な力の持ち主マグ、リアリストの学級委員長ユジュはクラスで“みそっかスリー”と呼ばれ、浮いた存在ながらも確かな友情を築いている。反対に芸能活動もしているクラスメイトのレオは学校のアイドルで人気者。そのレオが拾った“笑う卵”にクラスメイトが次々と食べられてしまった……!人を次々と飲み込んでいく卵の謎を追うと、レオの秘密や裏の顔が明らかになっていきーー」。

SNSトラブルから発した恐怖があらわになる3巻、最後にはジウンの出生の秘密につながり、1巻から続く「霧の中の小学校」そして、ジウンを取り巻く全ての謎が解き明かされ、伏線が回収されていく完結巻だ。

韓国の小学生の間で「怖い。けど読みたい」と大人気となったホラーミステリー作品、気になる人はチェックしてみて。

■『しーっ! 霧の中の小学校』全3巻
発売日:6月10日(土)
判型:B6判
ページ数:128ページ(3巻のみ144ページ)
定価:1078円(税込)

永岡書店:https://www.nagaokashoten.co.jp/kirinonaka/

(Higuchi)