エリザベス・ホームズ Photo: Erik Pendzich/Shutterstockエリザベス・ホームズ Photo: Erik Pendzich/Shutterstock

医療技術企業「セラノス」の創設者であり、欺師として有罪判決を受けたエリザベス・ホームズ(39)が、11年の実刑判決を受け、「自由」に別れを告げようとしている。

かつて、アメリカで最も若い自営業の女性億万長者(純資産45億ドル)と言われたホームズは、2022年1月、90億ドルを投じて設立したセラノスに関連する11の詐欺罪と共謀罪のうち4つの罪で有罪判決を受けた。この企業は、記者のジョン・カレイロウによって、同社の血液検査技術が機能していないことが暴かれ、その後、倒産している。この暴露は、規制当局の調査や証券取引委員会による訴訟を引き起こした。

しかしホームズは、有罪判決を不服とし、さらに裁判官の却下を訴えることで、刑務所への出頭を何とか遅らせている。最近の控訴に敗れた後、彼女はテキサス州ブライアンの連邦女性収容所で刑期を開始すると予想されている。

裁判の間、ホームズはシリコンバレーの中でも裕福な地域であるウッドサイドにある74エーカーの敷地に住んでいたと言われている。CNBCによると、この総敷地は2021年9月に1億3500万ドルで売りに出されていた。またセラノスが倒産する前、裁判中に検察が引用した電子メールによると、ホームズは普段から高級レストランで食事をし、買い物に出かけていた。ニューヨーク・タイムズ紙に掲載された最近のプロフィールによると、ホームズはビーチでの散歩を楽しみ、3歳未満の2人の子供をサンディエゴ動物園に連れて行ったという。

しかし、ブライアン刑務所に服役していた人々の証言をもとにジャーナルが発表したスケッチによると、ホームズが新たに滞在するところは、現在の自宅のトイレと同じ大きさの独房。ブライアン刑務所の独房は、図面によるとドアのないオープンな出入り口で、ホームズは他の3人の囚人と一緒に暮らす可能性がある。

ホームズのこの騒動は、『ドロップアウト~シリコンバレーを騙した女』で描かれている。ホームズ役をアマンダ・サイフリッドが演じて話題となった。