・CNBLUEのジョン・ヨンファの中国番組出演が突如キャンセルされた。
・そんな中、一部のファンの間では”限韓令”の強化が影響しているのではないかと、推測が広がっている。
・韓国芸能界を緊張させる「限韓令」とは?
CNBLUE(シーエヌブルー)のメンバーで、俳優としても活躍するジョン・ヨンファの中国番組出演が中止となった。一部では中国側が”限韓令”を再び強化しているのではないかと、憶測が広がっている。
ジョン・ヨンファは中国大手のOTT『iQIYI』の新オーディション番組、『奮闘せよ新入生1班』への出演が内定しており、グローバルファンの期待を高めていた。
5月10日にはある中国メディアが彼の番組出演を報じ、ジョン・ヨンファは1週間後の5月17日に自身のインスタグラムを更新。ファンに向けて北京に到着したことを報告し、空港の写真を掲載した。
中国番組への出演は既成事実のように思われたがその後、彼の出演は突如取り消しに。
北京市ラジオテレビ局は、ファンから寄せられたジョン・ヨンファ出演の問い合わせに対し、「ジョン・ヨンファ氏がバラエティー番組に参加するという報道は、事実ではありません」「該当プログラムは今後も彼をゲストとして呼ぶことはありません」と伝えている。
一方、彼の所属事務所FNCエンターテインメントの関係者は、「申し上げることがありません」とコメントを残した。
これらの事実が明らかになると、韓国ネット上では「限韓令が再び厳しくなってきたのでは?」という反応が次々に登場。
中国では現在、韓国のポータルサイトNAVERや、Daumへの接続が遮断されており、この事実からも中国の限韓令の取り締まりが、さらに強化されたと分析されている。
限韓令とは、中国が韓国に行う対抗措置の一つだ。
最初にこの言葉が登場したのは2016年。当時韓国はアメリカ陸軍の弾道ミサイル、”THAAD”の国内配備を決定した。しかし、韓国の決定に中国は反発。
これをきっかけに中国側は韓国ドラマや映画、K-POPなど韓流コンテンツの規制を行い、韓国メディアは中国の韓流文化規制を”限韓令”と呼んでいる。
最近の韓中関係に目を向けてみると、今年4月には韓国のユン・ソンニョル大統領が海外メディアのインタビューで、台湾問題について言及。中国はその行為を強い表現で批判し、国際的に注目を浴びている。
韓中の外交当局は応酬を繰り返しており、今後の両国の外交関係に与える影響が懸念されている。
ネット上ではこれまでの軍事外交的なトラブルが、ジョン・ヨンファやNAVERのような限韓令を彷彿とさせる状況に繋がったと推測する声が少なくない。
限韓令は他の韓国芸能人の活動にも、大きな影響を与えてきた。
2021年にはEXO(エクソ)のカイとセフンが、中国最大の音楽授賞式『TMEA(Tencent Music Entertainment Awards)』に参加予定と報じられた。
しかし、その後公式WeiBoから”EXOメンバーのカイとセフンがTMEA授賞式のステージに上がる”という掲示文が削除され、参加者名簿からも2人の名前が消える事態に。
結局彼らはステージに上がることなく、受賞の感想ビデオだけが会場で公開されている。
2人の舞台出演が取り消された理由は定かではないが、ネット上では「限韓令でキャンセルになったのでは?」「授賞式でパフォーマンスを見たかった」という落胆の声が寄せられた。
さらに俳優のイ・ジョンソクも、限韓令の渦中で話題となった俳優の1人だ。
彼は2016年に韓中合作ドラマ『翡翠恋人』に出演し、中国で撮影を行なった。”中韓合作400億ウォンの大作”と称され、公開が期待されていたドラマであったが、撮影終了後に限韓令が勃発。
韓国に関連した作品の放送が制限され、『翡翠恋人』の放映も延期状態となった。
2023年現在も公開されておらず、ファンの間ではイ・ジョンソクの幻の作品として、語り継がれている。
月日が流れ、ここ数年は緩和や解除が期待されていた限韓令。しかし、再び取り締まりの兆しが現れ、韓国芸能界に緊張が走っている。