会見でのブリー・ラーソン
映画『キャプテン・マーベル』、『ルーム』などで知られる女優のブリー・ラーソンが、「カンヌ国際映画祭」で記者からある質問をされ、怒るという事態が起きた。
現地時間5月16日から、フランス南部の都市カンヌで「第76回カンヌ国際映画祭」が開幕。オープニング初日には映画祭の審査員による記者会見がおこなわれ、今回審査員として参加しているブリー・ラーソンが登壇した。
会見の中であるジャーナリストがブリーに対し、「ジョニー・デップの映画が、映画祭のオープニングを飾ることについてどう思いますか?また、同作を見る予定ですか?」と質問した。
最初は笑顔で聞いていたブリーだったが、この質問に対し怪訝(けげん)な表情を見せ、「それ、私に聞いているのですか?」と質問をし返し、さらに、眉間にシワを寄せながら「申し訳ありませんが、私との相関関係も、なぜそれを私を指名して聞くのかも理解できません」と回答した。
これに対しジャーナリストは、ブリーがセクハラ被害者を支援し、映画・テレビ業界における女性たちが声を上げるために結成された非営利団体「タイムズ・アップ」運動を声高に主張していることからこの質問をしたと説明した。
今回のカンヌ映画祭では、ジョニー・デップがルイ15世役として出演するフランス映画『Jeanne du Barry(原題)』が初日にプレミア上映された。同作は、ジョニーが元妻で女優のアンバー・ハードとの名誉毀損裁判に勝利して以来の作品ということで大きな注目を集めている。
どうやらこのジャーナリストは、女性の権利を主張するブリーに対し、過去にDV疑惑が浮上したジョニーを絡めた質問をしたかったようだ。
これに対しブリーは「わかりました。まあ、そのうちわかると思いますが、私がそれを見たとしてもどう感じるかはわかりません」と回答した。
この動画が公開されると、一部の人々は「このジャーナリストの質問はプロらしくない」と批判。また「ブリーの言葉をねじ曲げるように仕向けることを意図した質問だ」といった声や、「これはヤラセ質問だ。ブリーはジョニーの罪の責任を負わない」「不必要な質問に対する、完ぺきな答え」と、ブリーを擁護するツイートが多く投稿されている。