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誘拐犯から妹を救うため、14歳の少年が取った行動に称賛の声が寄せられている。

5月12日(金)ミシガン州警察が声明を発表。14歳の少年が、8歳の妹を誘拐犯から救うため、「パチンコ」を使って撃退したことを明らかにした。

事件が起こったのは5月10日(水)のこと。ミシガン州アルピナ郡郊外に暮らす兄妹は、当時、私有地の山の中でキノコ狩りをしていた。すると突ぜん、木々の間から見知らぬ男が現れたという。

ミシガン州警察の担当者は、「容疑者は森の中から現れ、女の子を背後からおそいました。映画で見る誘拐そのものです。腰を抱き上げ、手で口をおおいました。そしてそのまま、森の中へ連れ込もうとしたのです」と事件の状況を説明した。

兄はなんとか妹を逃がそうと、持っていたパチンコを使うことにした。Y字型の木の枝の先端にゴムをつけ、弾とゴムを一緒につかんで引っ張り手を離すと、弾が飛んでいく仕組みになっているおもちゃだ。

兄は2発のパチンコを放ち、1つは容疑者の頭に、1つは胸に命中。妹は無事、解放された。容疑者は、その場から逃亡したという。容疑者とされる17歳の少年は、その後発見され、逮捕された。

「彼は自分の命の危険をかえりみず、行動を起こしました。14歳の少年にとって、とっさにこのような行動を取るのは、なかなかできることではありません。ほめられるべきことです」と少年の行動を絶賛した警察担当者は、「自分たちの土地の、自分たちの裏庭で遊んでいただけなのに、こんなことになるなんて思いもしないことでしょう。しかし、悪はどこにでも潜(ひそ)んでいます。どこにでも、現れるのです」と注意を呼びかけている。

NBCニュースによると、今後容疑者は、誘拐未遂など複数の罪で大人と同じように裁かれることになるという。