ボニー・タイラー『秘めた想い』(原題:Secret Dreams and Forbidden Fire)
公開からわずか17日間で国内興行収入80億円を突破するメガヒットを記録し、社会現象化している『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』。
同作では、『スーパーマリオブラザーズ』のゲームBGMが作曲家ブライアン・タイラーの手によってアレンジされ、エモーショナルでワクワクする様な壮大な映画音楽へと生まれ変わっている他、ファミコン世代の胸が熱くなるような洋楽ヒット曲が数々の名場面でフィーチャーされていることも話題を呼んでいる。
キノコ王国に迷い込んだマリオが、ピーチ姫のトレーニングコースにチャレンジする名場面を盛り上げるのは、女性歌手ボニー・タイラーの「ヒーロー」。ファミリーコンピュータ用ゲームソフト 『スーパーマリオブラザーズ』 発売前年の1984年に発表され、日本語カヴァー・ヴァージョンがTBS系ドラマ 『スクール・ウォーズ』(1984年10月~1985年4月)の主題歌として起用され大ヒットを記録したことで広く知られている。また、マリオたちがジャングル王国を駆け抜けるシーンを鮮烈に彩るa-haの1985年の大ヒット曲 「テイク・オン・ミー(Take On Me)」 も、ファミコン世代に懐かしさを呼び覚ますだけでなく、リアルタイムを知らない世代にも新鮮な空気感を感じさせる。レインボーロードでのバトルに向けてマリオたちがカートに乗り込む時に流れる、オーストラリア出身の世界的ロック・バンドAC/DCのギターリフが冴え渡る 「サンダーストラック(Thunderstruck)」 も効果絶大の粋な選曲だ。
なかでも、マリオとルイージの新章の始まりを爽やかに彩る英国のロック・バンド、エレクトリック・ライト・オーケストラ(ELO)による 「ミスター・ブルー・スカイ(Mr. Blue Sky)」は映画の大ヒット効果で、主要音楽配信サービスでのストリーミング再生数が公開前に比べてデイリーで200%以上を記録しているなど、
劇中でフィーチャーされている往年の名曲の数々が、映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』効果で再び幅広い世代の心を掴んでいる。