・10日、俳優のキム・ウビンが「ユ・クイズ ON THE BLOCK」にゲスト出演。
・彼はモデル時代に経験した苦難についてのエピソードを明かした。
・その経験がまるで韓国ドラマ『青春の記録』のようだと一部のファンの間で話題となっている。
モデル出身の俳優キム・ウビンが、過去の苦難の経験について明かした。
今月10日に放送されたtvNのトーク番組「ユ・クイズ ON THE BLOCK」にゲストとして出演したキム・ウビンは、モデルから俳優に転向した経緯を説明。
「元々、モデル以外の夢を持ったことがなかった」という彼は、次第に演技の必要性を実感。
こうして演技を学び始め、モデルとして邁進しようとする彼に、ある事件が起こる。所属事務所の社長がギャラを支払わずに逃げ出したというのだ。
このエピソードについて、韓国ネットではあるドラマが話題に。2020年にtvNで放送されたパク・ボゴム主演のドラマ『青春の記録』だ。
『青春の記録』はモデルから俳優への転向を夢見る主人公サ・ヘジュン(パク・ボゴム扮)が、様々な苦難に逢いながらも希望を捨てずに努力する成長物語。
キム・ウビンの過去のエピソードを聞いて、”リアル『青春の記録』”のようだと感じる視聴者もいたようだ。
『青春の記録』の冒頭、主人公のヘジュンはモデル料の未払いのために、いくつものアルバイトを掛け持ちしなければならなかった。さらには支払いに応じない事務所とは契約を解除することとなる。
キム・ウビンは、社長がギャラを持ち逃げした後、当時彼に演技を教えていた俳優のムン・ウォンジュに教えを請うた。
その必死な様子に心打たれるものがあったのか、ムン・ウォンジュは自らも給料を受け取っていない状況で無償で演技指導をしてくれたという。
こういった周囲の支えもあり、キム・ウビンは俳優に転向することに成功したそうだ。
『青春の記録』でも描かれているように、韓国芸能人、特に若手が経験する金銭的な苦労については、多くの芸能人が語ってきたことでもある。
最近では、女優のソン・ジヒョが前所属事務所に対し、未払い金を請求する訴訟を起こしたことが話題となった。キム・ウビン自身も2017年に当時の所属事務所からモデル料が未払いであるとして法的対応を取ったことがある。
芸能人のように志望者が多く、雇い主が有利になることが多い業界では、こういった状況を”情熱ペイ”と呼ぶことがある。日本では”やりがい搾取”と言う方が聞き馴染みがあるかもしれない。
「自分がやりたい仕事を学んでいるのだから、それだけでありがたいと思うべき」という建前で本来支払うべき賃金を”やりがい”に置き換えて、若者たちから”搾取”していることを揶揄した言葉だ。
キム・ウビンは今月7日、『Pixid』というYouTubeチャンネルにて、チャットルームで正体を隠しながら「新人モデルの間に隠れた偽の新人モデルを当てる」という企画に”偽の新人モデル”として参加した。
新人モデルの一人が「現場に行ったら事前に相談なしに80着の撮影をした」と明かすと、キムウビンが「ギャラは?」と尋ねる。するとその新人モデルからの答えは「40」。
80着の撮影で40万ウォンという値段に驚いたキム・ウビンは「どこのブランド?このチャンネルで公開しよう」といって怒りをあらわにした。
”情熱ペイ”問題は簡単に解決できるものではないと見られているが、キム・ウビンや彼に無償で演技を教えたムン・ウォンジュのような存在が若手芸能人たちの支えになり得るのではないだろうか。