ディズニープラス Photo: Jakub Porzycki/NurPhoto/Shutterstockディズニープラス Photo: Jakub Porzycki/NurPhoto/Shutterstock

ディズニーの公式動画配信サービス「ディズニープラス」が2023年後半に「Hulu」のコンテンツを追加すると発表した。これに伴い、「ディズニープラス」の料金が上がる予定だという。

ディズニー社の電話会議で、CEOのボブ・アイガー氏は、「Hulu」のコンテンツを「ディズニープラス」に追加し、すべてを一つのアプリで視聴できる「ワンアプリ体験」をアメリカで近々開始すると発表した。2023年の終わりまでには開始される予定で、利用条件は両ストリーミングサービスに加入していることだという。

「『ディズニープラス』、『Hulu』、『ESPN+』をそれぞれ提供し続けるが、これは私たちのD2C(中間業者を介さず、直接顧客に販売するビジネス)の論理的な進歩だ。広告主により大きな機会を提供できると同時に、加入者はより強力で統合されたコンテンツにアクセスできる。それによって、視聴者はより引きつけられ、最終的にはより一体化されたストリーミング体験につながるだろう」とアイガー氏は述べた。

また、これに伴い、月額10.99ドル(約1480円)の「ディズニープラス」の広告なしプランの料金が値上げとなるほか、月額7.99ドル(約1080円)の広告付きプランの料金も適度に上がる予定だという。

ディズニー社は、すでに「ディズニープラス」と「Hulu」の2つを視聴できるプランを月額9.99ドル(約1350円)で提供しているが、それぞれ別々のアプリを使用する必要がある。さらに、同社は「ディズニープラス」、「Hulu」、「ESPN+」の3つを視聴できるプランを広告付きで月額12.99ドル(約1750円)で提供している。「ディズニープラス」と「Hulu」の広告が省かれたプランは月額19.99ドル(約2690円)になっている。

また、ディズニー社のCFOのクリスティン・マッカーシー氏は、ストリーミングコンテンツの制作量を減らし、収益を向上させるためにストリーミングサービスから一部のコンテンツを削除する意向だと発言。コンテンツを削除することにより、第3四半期に15億ドル~18億ドル(約2014億~2416億ドル)の減損を見込んでいるとマッカーシーは語った。

2023年の最初の3ヶ月間に、「ディズニープラス」の登録者数は、世界中で1億5780万人にまで減少。2四半期連続の減少となり、400万人の登録者を失っていた。一方、「Hulu」は、純新規登録者数が20万人増加し、4820万人に到達。「ESPN+」も40万人増加し、その数は2530万人に達している。