・ソン・ヘギョが4月29日、『第59回 百想芸術大賞』でテレビ部門最優秀演技賞を受賞した。
・彼女と最後までトロフィーを取り合ったのは、なんと元miss A(ミスエイ)で女優のスジ。
・いまや中堅女優を脅かす存在となったものの、大根役者の代名詞として激しいバッシングを受けたスジの暗い過去を振り返る。
ソン・ヘギョが『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』(Netflix)での熱演が評価され、4月29日、『第59回 百想芸術大賞』でテレビ部門最優秀演技賞に輝いた。
韓国を代表するそうそうたる女優が候補者に名を連ねた中で手にした栄光だ。
審査員は7名で1人1票形式。キム・ヘスとキム・ジウォンがそれぞれ1票を獲得し、ソン・ヘギョには3票入って表彰が決定した。
では2票という僅差で、彼女の受賞を脅かした女優が誰かご存じだろうか。
『アンナ』(Coupang Play/2022)での活躍が認められノミネートされたスジだ。
彼女といえばアイドルグループmiss A(ミスエイ)の元メンバーで、いまやすっかり女優としての地位を確立している。
しかし役者デビューして間もない頃は、世間から心ない言葉を浴びたことが。それは、ドラマ初出演作品『ドリームハイ(2011/KBS2)』の時から始まった。
初回放送後に発声の悪い台詞回し、ぎこちない動き、表現力のなさなどが酷評され、ネット上か彼女の誹謗中傷で溢れることに。
回を重ねるごとに実力を上げ、最終的には良い反応を示す視聴者がでてきたものの、「スジにはまだ演技は無理」という声をはじめ、なんと大根役者の代名詞という汚名まで着せられてしまう。
スジが引き受けた役が難しいキャラクターだからや、他の役者よりも彼女の出演量が多いから目立ってしまうなどとフォローする韓国メディアもあったが、裏を返せば演技力が足りていないということ。
直接的な批判こそ少なかったものの、“大根役者”というワードをタイトルに使用して報道された。『アンナ』での熱演からは想像もできない過去だ。
しかもこの頃、現在よりもふくよかだったことから、“ぽっちゃりスジ”と言われ外見に対する指摘も相次ぐ。
ドラマ関係者の証言によると、過酷な撮影に耐えるためしっかりと食事を摂り、漢方を摂取したことが体重増加に繋がったそうだが、内情を知らない視聴者からの激しいバッシングが吹き荒れた。
アイドルとしてだけではなく女優としても頑張ろうと一歩踏み出した矢先の集中砲火は、本人にとってさぞ辛い出来事だっただろう。
事実スジは、2011年5月にSBSバラエティー『強心臓』にゲスト出演し、当時受けたバッシングについて言及、苦しかった胸の内を明かした。
そんな彼女は以降血の滲むような努力をしたのか、2012年には映画『建築学概論』に出演し好評を得るなど、徐々にキャリアを重ねながら実力を磨き世間に認められるように。
冒頭で触れた『アンナ』では、悪女役であるにも関わらず視聴者に憎まれるどころか共感を得る演技で称賛を受けた。
そしていまや、中堅女優であるソン・ヘギョを脅かすほどに成長を遂げている。
今年はヤン・セジョンと共演する『イ・ドゥナ』(Netflix)で、ドラマファンを楽しませてくれる予定だ。
『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』は世界的な話題を得た作品となったが、果たして『イ・ドゥナ』は、大成功を収めることができるだろうか。スジの熱演が期待される。