成田氏が率いる「ソレいる?六本木会議」は単なるトーク番組を目指しているわけではなさそう。第2回では、成田氏の「裏側こそが面白い」という発言を真に受け、ケータリングにパクつく成田氏や、スタイリストと話し込む久保田アナなど、なかなか見ることのできないシーンをはさみ込むなどしてきた。

 今回の放送で悩みや疑問を持ち寄った大学生たちは、実は、第2回の放送にも登場していたが、そこで彼らはワイドショーに対して「長い」「(見るのは)コスパが悪い」と指摘。時間対効果(=タイムパフォーマンス)が重視されがちな現代では、動画コンテンツは当たり前のように倍速視聴されるというのに、テレビ番組はいつまでタイパの悪いことをしているのか?と、糾弾したのだ。

 さらに、番組の打ち合わせでは、成田氏が「倍速で流すとかいいんじゃないですかね」とまで言ったことで、その言葉を制作陣がそのまま受け取り、「確かに、どうせ倍速視聴されるなら…」という、単純な思考回路で今回の倍速放送に至った。

 昨今は再生速度を遅くできる動画配信プラットフォームも増えている。そこで重要なのは、多くの視聴者にとって見やすい動画再生速度がどれくらいなのか?ということ。収録時そのままの会話のスピードがベストではなくなってきているのかもしれない。最近は意図的にセリフを早口にしている芝居や、早口なナレーションのCMが増えている印象もある。