マックをむさぼるヘラジカの赤ちゃんマックをむさぼるヘラジカの赤ちゃん

米アラスカ州キーナイで、お腹を空かせたヘラジカの赤ちゃんがとつぜん映画館に現れ、スタッフをおどろかせた。

CNNによると4月19日、アラスカ州にあるキーナイ・シネマズの従業員はポップコーンのマシンを清掃している間、空気の入れ替えのため玄関のドアを開けっぱなしに。このとき、機械からはかなりの熱とポップコーンのイイ匂いが発せられていたという。

このニオイに誘われたのか、玄関からスーッと現れたのはなんとヘラジカの赤ちゃん。予想外の客に従業員がまず取ったリアクションは「笑うこと」であったという。

普通に入ってくるヘラジカの赤ちゃん

映画館にやってきた赤ちゃんはまず、カウンターにあったポップコーンをモグモグ。それでも足りなかったのか、今度はゴミ箱に顔をつっこみ、そこにあったマクドナルドのハッピーセットの箱に鼻先を入れ、ムシャムシャ。

従業員がとらえた動画では、「どうしよう」「なにもできないよ」や、「君は映画観られないよ~」などと、笑いながらも動揺する声が入っている。

このヘラジカは5分ほど館内でおいしいものを堪能(たんのう)したのち、従業員の見事な誘導によって映画館を後にしたという。けが人などはいなかった。

野生生物学者のニック・ファウラー氏によると、ヘラジカはこの時期、1年でもっとも飢えており、栄養的にきびしい状態、つまりかなりお腹がすいているのだそう。またマクドナルドがヘラジカにとっていいものかどうかは不明だが、本来の食事でないことは明らかだとした。

さらにこのようにヘラジカに遭遇した場合、「一番は十分に距離を取り、動物に近づかないこと」だと助言した。

これを見たネットユーザーは「カワイイ」や「お腹を空かせてかわいそうに」などと反応。さらに「このシカは『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を観に来たんだね」などとジョークを投稿する人も多く見られた。