映画『ベイブ』 Photo: Moviestore/Shutterstock
映画『ベイブ』に出演していた俳優が、現実世界でもブタを救っていたことがわかった。
『ベイブ』は1995年に公開された動物映画で、農場主に引き取られた心優しい子ブタのベイブが、牧羊犬ならぬ牧羊ブタとして成長する姿を描く物語。「第68回アカデミー賞」では作品賞など7部門にノミネートされ、1998年には続編『ベイブ/都会へ行く』も製作されるなど、大ヒットを記録した。
動物映画の代表格として、いまなお愛されるこの作品に、ベイブを引き取る農場主アーサーとして出演していたのが、俳優のジェームズ・クロムウェル(83)だ。
動物の倫理的扱いを求める会(PETA)の常務理事として、動物の保護活動を精力的に行っているジェームズ・クロムウェルは、4月上旬、食肉加工場への輸送トラックから転落した子ブタを保護。現在PETAと協力し、ペンシルベニア州にあるインドラロカ動物保護区へと移送する手続きを行っている。
PETAによると、救出された当時、子ブタは打撲やすり傷を負った上、泥だらけの状態だったという。クロムウェルはオンラインでこの子ブタと面会し、自らが出演した映画から「ベイブ」と名付けた。
救出されたブタと対面を果たしたジェームズ・クロムウェル↓↓
クロムウェルは発表した声明の中で、「ブタの知能や、好奇心旺盛(おうせい)な性格を目の当たりにし、体験しながら撮影に参加することができた『ベイブ』は、私の人生と食生活を大きく変えた作品です」と述べ、「全てのブタは、保護区で平和に、楽しく過ごす権利があります。いつ遊びまわるか、いつエサを食べるか、どのような時間を過ごすか、それらは全て彼らが決めるべきことです。しかし、そのように生きられるブタはまだわずかなのです」と訴えた。
保護されたベイブは、まもなくペンシルベニア州にある保護区に移ることになる。その後は、保護区の広大な土地の中で、アルパカやニワトリ、牛たちと一緒に暮らしていくそうだ。