生見が演じるのは、19歳で妊娠中の女性・萱場千寿留。産婦人科で定期検診を終えた千寿留はすでに臨月を迎え、おなかが大きくなっていた。おなかに手をやり「待っててね、もうすぐ会えるから」と産まれてくるわが子に話しかける千寿留だが、実は一つ問題があった。それは、産まれてくる子どもの父親・浦真幹夫(淵上泰史)だった。
その浦真は、高級住宅街に豪邸を持つほど成功している人気工芸家で、日本のみならず世界で活躍し、海外と日本を行ったり来たり。そんな浦真は千寿留と結婚する気がなく、子どもも認知していなかった。千寿留は1人で子どもを産んで育てようと決めていたが、そんな千寿留のもとに浦真がやって来て、結婚はできないが、産まれてくる子どもは渡してほしいと頼まれる。急に子どもを認知すると言ってきた浦真の目的を聞き、千寿留はがく然とする。