『白い巨塔』『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』など数多くのヒットドラマを生み出してきた人気脚本家・井上由美子が、“フィクサー”をテーマにオリジナルストーリーを紡ぐWOWOW『連続ドラマW フィクサー』。WOWOWが自ら“WOWOWドラマの真骨頂”“目の肥えた大人のためのドラマ”と銘打つこの作品が、4月23日(日) 午後10時から放送・配信される(第1話無料放送)。
WOWOWの「連続ドラマW」といえばクオリティの高さで知られているが、その第1弾となったのが2008年に放送された『パンドラ』。ガン特効薬の発明が社会にもたらす光と影を描き、スペシャル版含め計5作品が制作された人気作だが、その脚本を担当したのが井上だった。
『パンドラ』、そして今回の『フィクサー』も手掛けるWOWOWの青木泰憲プロデューサーは、『フィクサー』について「本当の意味で自分たちの進化を問うにはオリジナルストーリーありきだった」と語るが、WOWOW初めての連続ドラマとなった『パンドラ』シリーズをオリジナルで構築した井上との再タッグからも、本作にかける想いがうかがえる。
そんな『フィクサー』は既に全3Season、5話ずつの全15話で描かれることが発表されているが、Season1で描かれるのは、現職総理大臣の自動車事故をきっかけに火ぶたが落とされる、次期総理の座をめぐる政治バトルだ。
新薬の認可に関わる密約スキャンダルの真っ只中にいる現職総理の殿村(永島敏行)が、周囲に行先も告げず出かけた山奥で事故に遭い、一命は取りとめるものの意識不明の重体に。抜け目のない大泉官房長官(陣内孝則)や、“初の女性総理”を虎視眈々と狙う新田政調会長(富田靖子)、そしてまさに古狸然とした須崎副総理(小林薫)ら与党・民自党の幹部たちが水面下で“アフター殿村”に動き出すが、時を同じくして謎の男、設楽拳一(唐沢寿明)が刑務所から出所。政財界に通じており、同時に何やら因縁もありそうな設楽は、事故対応に追われる総理秘書官の中埜(藤木直人)に「事故直前に殿村総理と電話で話していた」と伝える。
一方、新聞記者の渡辺(町田啓太)、警視庁捜査一課刑事の板倉(小泉孝太郎)、報道キャスターの沢村(内田有紀)らも、それぞれの形で設楽と接触することで事故の真相を探ろうとする。特に沢村は設楽とは旧知の仲のようで、彼が服役していた理由も知っている様子。果たして設楽拳一とは何者で、何が目的なのか。そして総理の事故は偶然のものだったのか、それとも誰かが仕組んでいたのか。権力を求めてうごめく政治家たちのパワーゲームと事故の真相をめぐるミステリーが同時に展開していく。
前述の青木プロデューサーは、今の地上波や配信ドラマについて「ほとんどが若い人向けなんですよね。大人が観て、すごいと思えるドラマになかなか出会えない」と語り、「日本でもこういうドラマが作れるんだ」と思ってもらいたいと言う。オリジナルだからこそ予想のつかない物語、唐沢寿明をはじめとした豪華キャストの顔ぶれ、そしてロケーションから美術に至るまで、確かに本作を観れば、その熱い思いのたけが伝わってくることだろう。
ドラマ作りには定評のあるWOWOWが、“目の肥えた大人のための”と自らさらにハードルを上げる本作。その本気の度合いを確かめてみてはいかがだろうか。
Season1の、そして全3Seasonの発端となる第1話は、WOWOWプライム、WOWOW4Kで4月23日に無料放送され、WOWOWオンデマンドでの配信も開始される。また4月18日からWOWOWのYouTubeチャンネルにて第1話の“まるごと無料配信”も行われている。
<作品情報>
『連続ドラマW フィクサー Season1』
4月23日(日) 初回放送&配信スタート(全5話)
放送:毎週日曜22:00[第1話無料放送]【WOWOWプライム】【WOWOW4K】
配信:各月の初回放送終了後、同月放送分を一挙配信 [無料トライアル実施中]【WOWOWオンデマンド】
脚本:井上由美子
企画・プロデュース:青木泰憲
監督:西浦正記
音楽:得田真裕
プロデューサー:村松亜樹、髙田良平、黒沢淳
アシスタントプロデューサー:廣瀬眞子
制作協力:リオネス
製作著作:WOWOW
【出演】
唐沢寿明
藤木直人、町田啓太、小泉孝太郎、要潤、吉川愛、斉藤由貴
駿河太郎/西田敏行(特別出演)/永島敏行、富田靖子、陣内孝則、内田有紀、小林薫