TBSのドラマで挿入歌を担当するのは初めてとなる、神はサイコロを振らない。今年、バンド結成地である福岡を皮切りに愛知、大阪、北海道、東京の5都市のZeppでツアーを開催。満員のオーディエンスと共に会場を熱気に包み、大盛況でツアーを終えたばかりの注目の彼らが放つ、新曲「修羅の巷」がどのシーンで流れるのかに注目だ。

 神はサイコロを振らないのボーカル・柳田周作は「無骨かつあでやかさも兼ね備えたサウンドは、神サイ(神はサイコロを振らない)らしさ満載でありながら、グリッドの中で完結されがちな現代音楽とは対照的に、バンドならではの生のグルーブや生きた音、熱量を体現するべく、オケレコーディングはメンバー4人での一発録りに挑戦しました。スケールの大きなアンセム的アプローチで攻めたバンドサウンドの一方で、ボーカルは内省的で深く深く堕ちていくさまを歌い上げ、逆境と孤独の中で必死にもがく1人の人間を表現しました」と楽曲について語り、「どんな時代であれ環境であれ、心だけは搾取されてはいけない。マイノリティーや社会的弱者が、勇気を持って立ち向かっていけるきっかけになってくれたらうれしいです」と呼び掛ける。

 楽曲のサウンドプロデュースを務めた亀田誠治氏は「神はサイコロを振らないに、僕はデビューの時から注目していた。ボーカル・柳田周作の唯一無二の歌声と楽曲が、そして塊のようなバンドサウンドが、パンデミックの閉塞感にもがく僕の日常の希望の光だったのだ。そんな僕に『神サイが歴史あるドラマ枠の楽曲を書き下ろすので力になってくれないか?』というオファーが舞い込んだ。出会ってしまった。僕らは台本を読み込み、番組プロデューサーと会話を重ねながらこの『修羅の巷』を作り上げていった。無様でもいい、自分の限界を突破しよう。この力強いメッセージが、パンデミックが明けゆく今、お茶の間に鳴り響くことに運命を感じるのだ」と楽曲の制作過程を明かしている。