ダライ・ラマ Photo: Blondeau Manuel/ABACA/Shutterstock
ダライ・ラマが謝罪声明を発表している。
チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマが、少年と交流する中でとった行動について謝罪した。
問題となっているのは、2月に行われた行事の最中のできごとだ。1人の少年をステージにあげたダライ・ラマが「ハグしてもいいですか?」とたずねた少年を抱擁(ほうよう)したうえで、ほほにキスすると「次はこちらかな」とくちびるを指差す。するとダライ・ラマは少年のアゴを持ち上げて、くちびるにキスをしたのだ。
さらにダライ・ラマは、自身の舌をつき出し、少年に吸うように求めた。
■問題となった動画はコチラ■
そしてこの一連の映像がインターネット上に公開されると、世界中から「子供に対する性的虐待にあたる」と批判的な声が寄せられたのだ。
これを受けダライ・ラマの事務所はツイッターに声明を発表。
声明には「ダライ・ラマは少年と彼の家族、そして世界中の友人たちに、彼の言葉によって傷つけてしまったかもしれないことを謝罪したいと考えています」とつづられ、「ダライ・ラマは人と交流する際に、それが公式の場やカメラの前であろうと、無邪気な遊び心で人をからかうことがあります。彼は今回の件を後悔しています」と記されている。
一方、HAQ子ども人権センターはBBCに対し、「『舌を見せる』というチベット文化について触れている報道もいくつかあります。しかし、この動画を見る限り、明らかに文化的表現とは考えられません。たとえそうだとしても、このような文化はとうてい受け入れられるものではありません」と声明を発表した。
CNNが報じたところによると、今回の行事は今年2月、現在ダライ・ラマが亡命しているインド北部のダラムサラ郊外で開催されたインドの不動産会社M3Mが主催したものだったという。