シス・カンパニー公演『ヴィクトリア』が、6月から7月にかけて東京・西宮・京都・豊橋で上演されることが決定した。
『ヴィクトリア』は、映画『野いちご』『沈黙』『叫びとささやき』など数多くの作品でさまざまなヒロイン像を描いてきた映画界の巨匠イングマール・ベルイマンが手がけた異色の一人芝居。原題『A Spiritual Matter』(魂の問題)が示唆するように、ある女性の自分の魂に語りかけるような独白を、過去と現在、幻想と現実が融合したかのような手法で描いており、当初長編映画のために書かれた脚本だった。しかし女性のクローズアップのワンショットのみでの映像化が求められていたため、その実験的なアプローチゆえに、どの映画会社も映画化を却下。その後、長い期間ベルイマンの手元で温められ、1990年に彼自身の演出で、映像ではなくあえてラジオドラマとして初めて世の中に発表されたという背景がある作品だ。
ヒロインのヴィクトリアを演じるのは、2002年上演の『売り言葉』(野田秀樹作・演出)で高村智恵子を演じて以来、21年ぶりに一人芝居に挑戦する大竹しのぶ。演出は、大胆かつ細やかな描写に定評のある気鋭の演出家・藤田俊太郎。大竹と藤田の顔合わせは、2020年の藤田演出による朗読劇『ラヴ・レターズ』以来2度目となり、本作でいよいよ待望の1対1でのタッグが実現する。
併せて、操上和美が撮影した宣伝ビジュアルの撮影風景を収めた動画が公開された。
<公演情報>
シス・カンパニー公演『ヴィクトリア』
作:イングマール・ベルイマン
演出:藤田俊太郎
翻訳:肥田光久
出演:大竹しのぶ
【東京公演】
6月24日(土)~6月30日(金) スパイラルホール
※6月28日(水) にアフタートークあり
【西宮公演】
7月5日(水)・7月6日(木) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【京都公演】
7月8日(土)・7月9日(日) 京都芸術劇場 春秋座
【豊橋公演】
7月11日(火) 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール