『オールド』『ミスターガラス』(19)、『スプリット』(17) など、ほかのシャマラン作品と同じく“家族を軸に描く”という共通点がある一方で、シャマラン監督は本作で映画一本をほぼ丸ごと密室劇にすることに挑戦。「閉じ込めることで被害妄想と不安をあおり、無力感を与えほかに選択肢がないと思わせる」と語る。また、このような重い題材の作品ではあるが、メイキングでは白熱するシーンでメガネがもたついてしまったことを心配するデイヴ・バウティスタに対して「むしろそれが良かったよ! 本作のような物語は不完全であることが重要になる。観客と一緒に埋める余白を残しておくんだ」と明るく声を掛けるシャマランが映され、非常に和やかな様子で撮影が進んでいたことが窺える。

映像の最後にシャマラン監督は、「ダークな物語を語るのが得意だ。私は人や世界のことを極めて前向きに受け止める人間だ。どんなマイナスもプラスに転換できる」と自身の作風について分析した上、「生き残りを懸けて葛藤するキャラクターこそ面白い。劇場に足を運んでもらうには“今”を切り取った作品を作る必要がある。わざわざ劇場に行くのは心の底から感動したいからだ。本作のような物語は不完全であることが重要になる。それこそが物語を伝える側の命題だ。観客と一緒に埋める余白を残しておくんだ」と本作に込める想いを明かした。

<作品情報>
『ノック 終末の訪問者』

4月7日(金) 全国ロードショー

監督:M・ナイト・シャマラン
脚本:M・ナイト・シャマラン、スティーヴ・デスモンド、マイケル・シャーマン
原案:ポール・トレンブレイ著『The Cabin at the End of the World』

【キャスト】
デイヴ・バウティスタ、ジョナサン・グロフ、ベン・オルドリッジ、ニキ・アムカ=バード、ルパート・グリント ほか


提供元・ぴあエンタメ情報

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