◆人類VS深海に住む知的生命体!?
Hulu Japanをはじめ、ドイツやフランスの制作会社が参加する本一大プロジェクトの製作総指揮を務めたのは、冒頭にも触れたとおり、日本でもヒットを記録した『ゲーム・オブ・スローンズ』や、『ROME[ローマ]』などのドラマを生み出してきた名プロデューサー。2004年に出版され、映像化は不可能と言われた長編小説『深海のYrr』を原作に、ヨーロッパ制作のテレビシリーズ史上最大級の制作費による圧倒的なスケールで映像化しました。なにしろ舞台は海。地球の表面の約70%を覆う相手ですから、壮大になるのは必然です。そんな“海” に人類が襲われていきます。
スコットランド、カナダ、フランス、ノルウェー、そして日本。世界中の海域と海岸で不可解な現象が次々と起き始めます。新種のアイスワーム(氷の下に住む生物)が大量発生し、クジラやシャチが人間を襲い、甲殻類による謎の感染症が人々を死にいたらしめる。物語半ばまで、これらの出来事は各パートごとに描かれてきましたが、後半に入り、海洋生物学者、分子生物学者、クジラ学者など、各国の科学者、研究者たちのラインがようやく繋がります。そして彼らは驚くべき結論にたどり着くのです。「深海に生息する未知の知的生命体“イール”が、人類を海から追い出そうと攻撃を仕掛けてきたのではないか」と。