Q3)好きなシーンを教えて下さい。
自分の欲望を満たすため、生きるため、手段を選ばない人々をコメディタッチで描くミュージカル。有名なヴェルマの「All That Jazz」、ロキシー「Roxie」も素敵ですが、ママ・モートン(クイーン・ラティファ)の「When You’re Good to Mama」、ビリーの皮肉が見事な「We Both Reached for the Gun」、同じくビリーの175小節の長いドラムソロだけで繰り広げる「Tap Dance」、ロキシーの哀れな亭主エイモス(ジョン・C・ライリー)による「Mr.Cellophane」などが好きです。
Q4)指揮者からみた、映画『シカゴ』をシネオケで観ることの魅力は何ですか?
何と言ってもリアルなライブ感です。編集済みの完成されたオリジナルサウンドトラックとは一味違う、今、目の前で生み出されるサウンド。さらに、演奏者のアクション、息遣い、様々な要素が複合的に楽しめます。贅沢な時間になること請け合いです。
Q5)ミュージカル映画では歌唱部分の演奏が多いですが、普通の映画(ミュージカル映画ではない映画)のシネオケと比べて難しさなどの違いはありますか?
ミュージカル映画のシネマオーケストラは、歌唱部分はオリジナル部分を残し、バックのオーケストラを完全に生演奏する訳ですが、普通の映画音楽より過酷な集中力と絶妙なタイミングでの演奏が求められます。通常の映画では大まかなスタート地点から通過点、終着点を守る中でも多少の自然な音楽の揺らぎが許されますが、オリジナルの歌唱やダンスに合わせるのは経験も必要ですし、演奏中の緊張感は極限に近いです。逆の見方をすると、演奏側も「極限の緊張感」を楽しめる!というのが、ミュージカル映画の醍醐味です。
石田泰尚からのメッセージ
神奈川フィルとしては、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『E.T.』『ジュラシック・ワールド』inコンサートなど、映画全編に生演奏を合わせるシネマオーケストラコンサート(シネオケ)を何度か演奏させていただいていますが、私は2018年の『ホーム・アローン』がシネオケ初体験で、今回で2回目になります。この形態のコンサートは、何よりも指揮者が大変です。
今回の『シカゴ』はミュージカル映画なので、映画の中で歌って踊るキャストに合わせるだなんて、想像を絶します。
我々奏者は、指揮者の栗田さんについていくだけです!楽しみにしています!
<公演情報>
映画公開20周年記念『シカゴ』シネマオーケストラ
4月8日(土) 東京国際フォーラム ホールA
① 開場12:00 / 開演13:00
② 開場17:00 / 開演18:00
指揮:栗田博文
管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
【チケット料金】(税込・全席指定)
S席9,900円 A席7,500円 B席3,900円 S席ペア18,800円
提供元・ぴあエンタメ情報
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