4月7日(金) 全国公開となる『劇場版 美しい彼〜eternal〜』の完成報告舞台挨拶が開催され、週末に行われた大阪での舞台挨拶に続き満席となった会場に、ダブル主演を務めた萩原利久と八木勇征が登壇した。

2021年にスタートしたドラマ版から約2年が経ち、ついにクライマックスを迎える本作の劇場版。たった今、作品を観終えたばかりの観客の興奮が冷め切らぬ中で、大歓声に迎えられながら登壇した2人は、MCの「改めて今このタイミングでお互いに声をかけるとしたらどんな想いでしょうか?」という問いかけに対して、萩原は「いつみても顔キレイだね」と八木をみつめ、それに対して八木は「ありがとう……なにこれ!? 恥ずかしいんだけど(笑)」と照れ笑いで返すなど、“ひらきよ”を演じてきた二人の仲の良さを見せる。

萩原利久、八木勇征がサプライズに涙ぐむ『劇場版 美しい彼〜eternal〜』完成報告舞台挨拶レポート
(画像=『ぴあエンタメ情報』より引用)

本作にシーズン1から登場する、昔ながらの日本家屋の趣が特徴的な平良の家。2人が同棲を始めたことで、劇場版では平良の家での撮影シーンも多かったが、2人の日常をリアルに再現するためにかなり細部までこだわって作られ、その美術の量は4トントラックとハイエース1台分にも及んだという。そのことについて萩原は「相当な量だよ!? あの家の中にあるもの、ほぼほぼ持って来てるってことだよね?」、八木も「もしかしたら、こんなに撮影していながらも知らないことがいっぱいあるかもしれない」と感嘆。八木からの平良の家の注目ポイントとして、平良の家にある清居の台本のタイトルが、実は八木自身が所属するFANTASTICSの曲のタイトルになってることなどを明かし、「デビュー曲の『OVER DRIVE』だったり、『Hey, darlinʼ』という楽曲が『ねえ、ダーリン』になってたり、ちょっと面白いポイントとかもあったりするので、探してみて!(笑)」と観客の笑いを誘った。

そしてシーズン2の最後に清居から平良へとプレゼントされたアヒル隊⻑。劇場版でも重要な役割を果たしているが、回を追うごとに存在感を増すアヒル隊⻑に対して八木は「いろんなところに出てきます(笑)。いつも僕らの間にいるので、大事な所は全部見てる(笑)」「食卓のシーンで、2人が机を挟んで座っている時も、実はその間でアヒル隊⻑も一緒にご飯食べてるんです」と言い、萩原も「ちっちゃーいエビコロ食べてるよね(笑)」と、ぜひ見てほしいアヒル隊⻑の推しポイントを明かす。

また、本作はシーズン2と劇場版が同時にクランクインしたため、約1カ月という⻑期間に渡って<平良・清居>を演じてきた2人。萩原自身がカメラを回したという劇場版のクライマックスシーンについても言及し、「フィルター越しの映像があるじゃないですか? あれは自分で撮りました!」と語り、「構図が決められていただけで<どういうふうに撮って>とか、何も打ち合わせがなかったので<とりあえずやってみよう>と撮影が始まりました」と振り返り、結果的にその映像が実際の<平良が撮影した清居のカット>として劇場版の映像として採用され、なんとエンドクレジットにも「撮影:平良一成(萩原利久)」と記載されたことに、感動もひとしおだったと語った。

萩原利久、八木勇征がサプライズに涙ぐむ『劇場版 美しい彼〜eternal〜』完成報告舞台挨拶レポート
(画像=『ぴあエンタメ情報』より引用)

さらに、クランクアップ時のエピソードも。八木は「(平良が清居を撮影する)その前日が本当はクランクアップ日だったんですけど、日の光の関係で、もう一回ちょっとトライしたいということで次の日に急遽もう一回そのシーンだけ撮って、それから僕はFANTASTICSのライブに向かったんです。なので、全員がちゃんと納得いくものが撮れてよかった」「全員で作った感覚があって印象的でした」と思い返し、クランクアップの際にスタッフからもらった花束と寄せ書きを見て「ギャン泣きだった」と照れた表情をみせた。

最後に、原作者の凪良ゆうから2人への手紙が届き、読み上げられるというサプライズも。「萩原さんに平良一成を、八木さんに清居奏を演じていただけたことは、原作者としてこれ以上ない程の幸せでした。わたしだけではなく、多くのファンのみなさんも幸せにしてくれました。こんなに美しい夢をわたしたちに見せてくれて、本当にありがとうございます」というメッセージに対し、八木は「嬉しいですね」「なんだか思い出しちゃいました、いろいろ」と涙ぐみ、萩原も「僕らも不安でした」と吐露。「原作が本当に素晴らしく、特に<美しい彼>っていうくらいですから、ビジュアルだったり、キャラクターだったり、何をとっても<映像化するのは難しいんじゃないか>と言われていたのも見ていたし、聞いていました。そんな中シーズン1のドラマの撮影が始まって、それがOAされて、皆さんがくださったたくさんの感想だったり、反応だったりを見て、何よりも僕らが皆さんのその声に救われていました。皆さんの声を頼りに、エネルギーをもらいながら続編も撮っていました」「今こんな大きなところで劇場版の舞台に立っているのは、皆さんのおかげですし、シーズン1の頃を考えると奇跡のような出来事」と述懐し、八木と顔を合わせて「嬉しいね」と、凪良からの優しさと愛情に溢れた言葉を二人で噛み締め合っているようだった。八木も「どの現場も、どのシーンを撮ってる時も凄く楽しかったし、凄く幸せでした。僕達だけじゃなくて、スタッフの皆さんと、全員が、いい作品を作るというひとつのゴールに向かって、一生懸命毎日を突っ走ってきた結果が、皆さんがこの作品を愛してくれる結果であると信じてます」と改めて感謝を述べた。