実写版『リトル・マーメイド』実写版『リトル・マーメイド』

ディズニーの実写版『リトル・マーメイド』では、オリジナル版の楽曲の歌詞を多数変更し、また、新曲も登場することが明らかになった。

ディズニー長編アニメーション映画『リトル・マーメイド』といえば、「アンダー・ザ・シー」、「パート・オブ・ユア・ワールド」、「キス・ザ・ガール」などたくさんの名曲を生み出している。同作のサウンドトラックは、ディズニー映画の黄金期を支えた作詞家ハワード・アッシュマン、そしてアラン・メンケンによって作曲された。

6月9日から公開される実写版『リトル・マーメイド』では、新曲が追加されており、これらをアラン・メンケンと、ミュージカル『ハミルトン』や、ブロードウェイ・ミュージカル『イン・ザ・ハイツ』で知られるリン=マニュエル・ミランダが務めている。

今回、作曲者のアラン・メンケンは、「Vanity Fair」とのインタビューの中で、リン=マニュエル・ミランダとのコラボをとても楽しんだことを明かした。

一緒に取り組んだ最初の曲について、アランは「(監督の)ロブ・マーシャルと、彼が何を望んでいるかを話し合ったんだ。ひとつはエリック王子の歌で、『Wild Uncharted Waters』という曲だった。それから、アリエルが脚を持っているとき(声はない)の曲で、初めて気づくすべての初体験についての思いを歌うものだった」と、新曲について語った。

アランはさらに、「(カモメの)スカットルと(カニの)セバスチャンのために『Scuttlebutt』というナンバーがあったんだ」と付け加えた。

「王子が結婚を決めたというウワサを聞いて、何が起こっているのか理解しようとする、向こう見ずな(彼らのための)歌なんだ。彼らは王子の結婚相手はアリエルに違いないと思うのだけど、その相手はじつはヴァネッサの姿をしたアースラだった。リンはそんなすごい想像ができるんだ。彼の歌詞は本当にすばらしいよ」と、リン=マニュエル・ミランダの才能を絶賛した。

またアランは、オリジナル版の『リトル・マーメイド』の楽曲の一部の歌詞がアップデートされたことと、その理由も明かしている。

「『キス・ザ・ガール』では、エリック王子がアリエルに無理強いするという考えに対して、人々が非常に敏感になったので、歌詞を一部変更したんだ」

「また、『哀れな人々』では、アースラがアリエルに声を出させるように操っているにもかかわらず、若い女の子に『声を出してはいけない』と思わせるようなセリフについて、いくつかの修正を加えているんだ」と、現代の人々の考えを反映し、歌詞を変更していることを明らかにした。

ほかにも、ブロードウェイ・ミュージカル版の「リトル・マーメイド」でのオリジナル楽曲を映画でも使うか検討されていたという。

アランは「ブロードウェイ・ショーのために『Her Voice』という曲があったんだ。でもロブ・マーシャル監督は、波や海の荒々しさを表現するために、新しい曲を作りたかったんだ。アリエルはエリック王子の命を救った少女であり、それを象徴しているんだ」と、アリエルが嵐からエリック王子を救うシーンでも新曲を作ることを決めた理由を明らかにした。