札幌の夏を彩るクラシックの祭典「パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌2023(PMF)」の概要が発表された。

今年の会期は7月12日(水)から8月1日(火)までの21日間。札幌コンサートホールkitaraを中心に、札幌芸術の森のほか、苫小牧、江別、奈井江、函館、そして東京にまで及ぶ大規模な音楽祭が華やかに開催される。

今年の注目ポイントは、「PMFオーケストラ」への応募者数だろう。近年最多となる世界68の国と地域から、1090人がオーディションを受験し、厳しいオーディションによって選ばれた74人の若手音楽家が夏の札幌に集結する。

彼らはふたつの演奏プログラムに取り組み、6つのオーケストラ公演に出演するほか、さまざまなアンサンブルコンサートにも出演するというから楽しみだ。まさに未来のオーケストラ・プレイヤーここにあり。これぞ“国際教育型音楽祭”PMFの醍醐味と言えそうだ。

新企画として新たに開催される「オープニング・ナイト」にも注目したい。音楽祭の提唱者レナード・バーンスタインの『キャンディード』序曲で幕を開けるこのコンサートは休憩なしの約1時間。PMFの出演アーティストをより身近に感じ、親しみを感じてもらうことが目的だ。「PMFオーケストラ」はもちろん、PMFウィーン」や「PMFベルリン」などの教授陣のアンサンブルまで、気軽にPMFを体験できるのがポイントだ。

注目のPMFオーケストラによるプログラムは、バーンスタインの『キャンディード』序曲にグリーグの「ピアノ協奏曲」とショスタコーヴィチの「交響曲第5番」がプログラムA。そしてブルックナーの「交響曲第9番」がプログラムBだ。どちらも未来を嘱望される若手音楽家たちによる気合十分の演奏が聴けるに違いない。

札幌の冷涼な空気が待ち遠しい。

パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌2023
7月12日(水)~8月1日(火) 21日間
札幌コンサートホールKitara、札幌芸術の森
苫小牧、江別、奈井江、函館、東京 ほか