「ビージン」をするTikTokerたち「ビージン」をするTikTokerたち

TikTokで流行している「ある行為」に、医師たちが警鐘を鳴らしている。

2010年頃、パーティーでの遊びとして流行した「Beezin(ビージン)」。「Burt’s Bees」社製のメントール成分入りリップクリームをまぶたに塗るというもので、酒に酔ったようなハイな気分になれるとして当時、多くの若者が挑戦した。

そんな「ビージン」を、昨年12月、リリー・ノットという女性が「どんな効果あがるのか知らずに」おこなってTikTokに投稿。酔っぱらったような反応を見せたこの動画は、3820万回以上再生された。

さらに、ルームメイトから「まぶたがファンキーな感じになる」と言われた男性が「ビージン」をする動画も投稿され、多くの視聴数を獲得している。この男性はその後の様子を報告していないものの、コメント欄には経験者と見られるユーザーから「クレイジーな感覚になる」といった声が相次いだ。

一方、医師はこの「ビージン」が非常に危険であると主張する。

テキサス州ウェーコの眼科医パトリック・ハーキンス医師は、「目やまぶたのために特別に作られたわけではない製品を目の近くで使用することは、万が一目の中に入ってしまった場合トラブルを招くことになる」と警告している。

さらに、パトリック・ハーキンス医師は、「その反応は、体のほかの場所に使用した場合のものとはまったくことなる。まぶたや眼球用に特別に処方されていないものをあえてその付近に使うというのは、良い考えとは言えない」と呼びかけた。

また、ミシガン大学医学部眼科・視覚科学科の臨床講師であるオリビア・J・キリーン博士も、このやり方はリスクが高く、効果もないと指摘する。

オリビア・J・キリーン博士は声明の中で、「リップクリームに含まれるペパーミントオイルやメントールの成分は、ピリピリとした感覚をもたらすことがある。しかし、実際に人をハイにしたり、薬物やアルコールによって生じるものと同じ種類の化学反応を体内で引き起こすことはない」と断言した。

また、Burt’s Bees社はFox News Digitalに対し、同社のリップクリームは30年以上の歴史があるとした上で、「ミツロウやココナッツオイル、そしてもちろんペパーミントオイルなど、唇をケアするために選ばれた自然由来の成分で作られています」と強調している。