犬の暮らしには欠かすことのできない毎日の散歩。愛犬との散歩を日課としている飼い主さんも多いことでしょう。今回はそんな犬の散歩について、その必要性や適切な時間・距離などを詳しくご紹介します。

1.犬の散歩の必要性とは

必要性① 運動による健康維持

犬も人間と同じように、健康な体を維持するために運動は欠かすことができません。毎日の散歩で適切に体を動かすことにより、筋肉や骨・関節などがつくられたり、しっかりと基礎体力をつけることができます。また、”万病の元”とも呼ばれる肥満の防止にもなります。

必要性② 気分転換・ストレス発散

犬も人と同じように、常に同じ環境で過ごしていると刺激不足から欲求不満になるため、ずっと家の中で過ごしているとストレスフルな状態になってしまうでしょう。
また、刺激の少ない環境ばかりにいると、さまざまな刺激に敏感になりこわがりな性格になってしまいます。

このような理由から散歩は、外からの良い刺激を受けながら本能を満たすことのできる、犬の健やかな暮らしのために不可欠なものと言えます。

必要性③ 飼い主さんとの絆形成

元来、群れで生活を送ってきた犬にとって、一緒に散歩に出たり遊んだりするパートナーは大切な存在。大好きな飼い主さんが大好きな散歩に連れて行ってくれることは、犬にとってとても幸せなことでしょう。そんな満たされた気持ちで、飼い主さんへの親愛の気持ちはより深まっていきます。

2.犬の散歩の適切なタイミングとは

【専門家監修】犬の散歩はどのタイミングが良い?時間や回数について解説
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

大型犬

1日に2回、1回の散歩は30~60分ほどで、2~4km程度の距離を歩くのが理想でしょう。体が大きい分、あまり勢いよく走ってしまうと関節や骨に負担がかかってしまうことがあるため、時間をかけてゆっくりと歩くイメージで散歩をすると良いでしょう。

中型犬

1日に2回、1回の散歩は30分~45分ほどで、2km程度の距離を歩くのが理想でしょう。同じ中型犬でも犬種によって必要とする運動量が大きく違うこともあり、例えばボーダー・コリーやウェルシュ・コーギーなど牧畜犬としてのルーツを持つ犬種は、より多くの運動量を必要とする傾向にあります。

散歩中や家の中での様子を見ながら、運動量が不足しているようであれば飼い主さんが一緒に遊ぶ時間を増やしたり、ドッグランなどに行って遊ぶ機会を増やしてあげましょう。

小型犬

1日に1~2回、1回の散歩は30分ほどで、1~2km程度の距離を歩くのが理想でしょう。運動量は中型犬ほど必要としないものの、外に出て活動することはやはりとても大切です。ただしチワワのように小型犬の中でも体が小さく、関節や骨がデリケートな犬種は歩き過ぎないよう注意しましょう。

3.犬を散歩させる際の注意点

【専門家監修】犬の散歩はどのタイミングが良い?時間や回数について解説
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

必ずワクチンを接種してから

他の犬との接触機会も増えることから、感染症などの感染リスクも高まります。
年1回の接種が義務とされている「狂犬病」のワクチンをはじめ、外に出るうえで必要な混合ワクチンを、獣医師と相談しながら必ず接種しておきましょう。また、屋外に出ることで寄生虫などの感染リスクも高まるため、ノミ・ダニ、フィラリアの予防もしっかり行いましょう。

安全なリード・ハーネスで

犬の散歩には欠かせないリードやハーネス。デザイン性の高いもの数多くあり、飼い主さんも楽しみながら選ぶことができますが、まずは安全性を重視して選ぶことが大切です。丈夫な素材でできているかや、しっかりとサイズがフィットしているかなどを十分に確認してから使用しましょう。

暑さ・寒さ対策を

犬は人間よりもずっと地面に近い場所を歩くため、暑い時期の日差しの照り返しや冬のひんやりとした冷気など、地面からの温度の影響を強く受けます。
例えば、夏は気温の高い日中の時間を避け、こまめに水分補給をするなどの暑さ対策を。冬はできるだけ日差しの出ている時間を選び、防寒着を着せるなどの寒さ対策をしましょう

拾い食い

犬は本能的に落ちているものを口にくわえてしまい、ときには飲み込んでしまうことがあります。そのため、ゴミやたばこの吸い殻などといった危険なものには、犬が近寄る前に飼い主さんが気が付けるよう十分に注意をしながら歩きましょう。

他の犬とのトラブル

他の犬との接触に興奮して激しく吠えあうなど、散歩中の犬同士のトラブルはめずらしくありません。愛犬が散歩中に吠えてしまいそうな場面が予想されるときは、対象となる犬から距離を取ったり、抱き上げた状態ですれ違う、ご褒美をあげながら気を反らす、といった工夫をしましょう。