浴衣初心者のなかには「帯の結び方」に苦手意識を持つ人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、初心者でも簡単にできる浴衣の帯の結び方について、ジャンル別にご紹介していきます。基本から個性的なものまで、幅広くまとめていますので、ぜひご覧ください。
【基本編】初心者が自分一人でできちゃう浴衣帯の結び方・締め方3選!
①片蝶流し
1つ目は「片蝶流し」です。基本的な蝶結びを少しアレンジした方法となっており、女性らしいやわらかな雰囲気を演出できます。手順もスタンダードなため、初心者にもおすすめの可愛い巻き方です。
「片蝶流し」の巻き方
手先の長さを50cm程度取る。2回巻いたら、帯の下線を持って締める。
たれ部分を脇から内側へ三角形に折り上げる。
手先を上からおろし、手先が上にくるように結ぶ。
結び目を指で広げたら、右側で輪を作る。
輪から40~50cmの位置で内側に折り上げる。
帯を横にし、中心で谷折りにする。
中心部分を手で持ち、ひだを2つ作る。手先を上からかけたら、下から上に上げるように2回締める。
帯・帯板の間から手先を下し、手先を帯の内側に折り入れる。
②貝の口結び
2つ目は「貝の口結び」です。手順が簡単で男女問わず楽しめることから、非常にポピュラーな締め方といえます。見た目も非常にシンプルであるため、デイリーからパーティーまで様々なシーンにおすすめのスタンダードな締め方です。
「貝の口結び」の締め方
手先として50cm程度取り、輪を上にして二つ折りにする。
伊達締めと一緒にクリップで固定したら、帯を1回巻いて締める。
さらに1回巻いたら、帯の下線を持って締める。
手先とたれを身体の中心で持ち、同寸の長さを測り、残りを内側に折り込む。
たれが上、手先は下になるようにしたら、たれが上になるように結ぶ。
たれをおろし、内側に折り上げる。輪が下になるようにたれに通したら、帯の形を整える。
③パタパタ結び
3つ目は「パタパタ結び」です。リボン・花などの定番の巻き方に飽きてきた方にぴったりの方法となっています。動くたびに羽がパタパタ動くため、見た目も大変可愛いですよ。締め方も基本手順がほとんどで簡単なため、初心者にもおすすめです。
「パタパタ結び」の締め方
手先として20cmほど取り、三角形に広げて中心をクリップで留める。
帯を2回巻いて、きつく締める。巻いた方を斜め上に折り上げる。
手先を上にして結び、結び目を縦にする。
三重紐を結び目の上で結んだら、たれ先を屏風畳みにして紐と身体の間に入れる。
帯を後ろにし、紐を結び直して帯の中に入れる。
浴衣コーデは、帯の締め方だけでなく、色の合わせ方も非常に重要となります。
【上級者編】初心者が自分一人でできちゃう浴衣帯の結び方・締め方3選!
①文庫結び
1つ目は「文庫結び」です。帯の締め方のなかでもレトロな雰囲気が可愛い簡単な方法となっています。見た目がスタンダードなリボン型であるため、幅広い年代の浴衣コーデにマッチしますよ。
「文庫結び」の締め方
手先50cm程度取る。輪を上にして二つ折りにしたら、手先を中心にあててクリップで固定する。
帯を2回巻き、帯の下線を持って締める。
たれを脇から三角形になるように内側に折り上げる。
手先を上からおろし、手先が上にくるように結ぶ。
結び目の位置でたれを開いたら、肩幅程度の長さを持ち、たれを内側に2度折り込む。
羽の中央を谷折りにしてひだを作ったら、結び目の下から手先を2回くぐらせて巻き付ける。
②スイートピー結び
2つ目は「スイートピー結び」です。小さく結ばれたリボンが上品な女性を演出してくれる可愛い締め方となっています。帯を折り上げて畳むだけ締められるため、初心者でも簡単にチャレンジできますよ。
「スイートピー結び」の締め方
帯丈の中心を片手で持ち、身体の中心に当てる。
手先を脇線から半分に折り上げ、手先を上にして2回巻きます。
たれ先を三角形に折り上げたら、手先を上にして交差させて結ぶ。
手先が上になるようにねじり上げる。
たれ先で羽を作り、中心を谷折りにしてひだを作る。
手先を下げてリボンのように結ぶ。
たれ先を結び目の下に入れて整えたら、完成。
③金魚草
3つ目は「金魚草」です。華やかでインパクトのある金魚草の花を思わせる女性らしいスタイルの締め方となっています。左右の長さの違いを活かした、スタンダードな方法となっているため、初心者にもわかりやすいですよ。
「金魚草」の締め方
兵児帯を半分に折り、両手を広げた時の長さの位置でクリップで印をつける。
短い方を肩に乗せ、長い方の帯を2回巻いて締める。
左の脇から斜め上に折り上げる。クリップをはずし、短い方の帯を結ぶ。
長い方の帯を肩にかけ、短い方の帯で羽根を作り、長い方の帯で蝶結びにする。
長い方の帯を広げ、屏風畳みにし、中心をゴムで留める。
下側の輪の羽を取り、結び目の下からくぐらせる。
短い方の帯も輪にして、結び目の下から10cm程度引き出す。
【短めの帯編】初心者が自分一人でできちゃう浴衣帯の結び方・締め方3選!
①なでしこ結び
1つ目は「なでしこ結び」です。重なる羽根がなでしこの花のように可愛らしい雰囲気がある巻き方となっています。また、女性の腰回りをすっきり見せてくれるため、ぽっちゃりさんにもおすすめです。手順も少なく簡単であるため、浴衣の帯の扱いに慣れていない方にも締めやすいですよ。
「なでしこ結び」の締め方
手先の長さを60cm程度取り、帯を2回巻いたら、たれを脇から三角形に折って先を上にして結ぶ。
結び目の位置でたれを広げ、たれ先を反対側に返す。
たれ先を交差させるように、羽を重ねる。中心でひだ作り、羽根の中心で結ぶ。
結び目を帯の中に入れ、余った手先を広げる。
②蝶結び
2つ目は「蝶結び」です。浴衣の帯の巻き方のなかではかなりポピュラーなやり方であり、立体的で丸いシルエットのリボンが幅広い年代から人気を集めています。のし・一文字結びに比べてガーリーな雰囲気を演出できるのも魅力的です。リボンの作り方も簡単なため、浴衣初心者にもおすすめできます。
「蝶結び」の締め方
手先の長さ50cm程度取る。輪を上にして二つ折りにしたら、中心に当ててクリップで固定する。
帯を2回巻いたら、帯の下線を持ってしっかり締める。
たれを脇から斜め上に三角形にして折り上げる。結び目の位置でたれを開いて、羽根を作る。
帯を屏風畳みにして、4枚の羽根を作る。
羽の中央にひだを作り、手先を下から上へ2回くぐらせる。
手先を帯と帯板の間に入れ込む。
③一文字結び
3つ目は「一文字結び」です。直線を意識したすっきりとしたシルエットが人気のスタンダードな巻き方となっています。手順が簡単であるため、初心者でも自分で締めやすい方法です。普通のリボン結びに比べて、シャープな印象を演出できるため、20~30代女性にもおすすめですよ。
「一文字結び」の締め方
手先として45cm程度取り、脇から三角形に折ってから、先が上にくるように結ぶ。
たれ先を広げ、羽根を作ったら、たれ先を内側に折り込む。
羽の中心でひだを作り、中心で結ぶ。
余った手先を帯の中に入れる。