また、永瀬演じる音の“設定”にも引っかかるところがあるという。
「音が目指しているのは、『パソコンで楽曲を制作しリリースする、いわゆる“コンポーザー”』としての成功だといいますが、コンポーザーとは基本的に作曲家のことで、あまり一般的な表現ではないですよね。ただゲーム音楽やボカロPなどではわりとコンポーザーという表現はよく使われていて、今の時代、J-POP分野で真っ先に浮かぶところではYOASOBIのAyaseでしょう。わざわざ『パソコンで楽曲を制作』という説明がありますし、音はAyase的なアーティストを目指しているのだと思われます。YOASOBI、ヨルシカ、そしてずっと真夜中でいいのに。の3組は『夜好性』と括られることが多いですが、娘さんの影響なのか、実は北川さんがこの3組のファン。Ayaseさんとは昨年末、NHKの『SWITCHインタビュー 達人達』で対談していましたが、北川さんの指名でした。そしてまだ発表されてませんが、このドラマの主題歌はヨルシカが担当するそうです。北川さんから要望があったのでしょうか」(芸能事務所関係者)
13日に発表された追加キャストの名前も驚かされた。
「ロックバンド・[Alexandros]のボーカルである川上洋平さんが、ニューヨーク暮らしの起業家・爽介役で出演。一時帰国中に結婚相手を探している最中に空豆と出会うそうで、空豆と音の恋模様に参戦する役回りのようです。しかし川上さんは俳優としてのキャリアがほぼ皆無。映画へのカメオ出演などの経験はありますが、本格的な演技となると、昨年1月期の『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系)で演じた編集者・漱石のみ。そしてご存じのとおり、『ウチカレ』は北川さんの作品です。『ウチカレ』はあて書きだったこともあり、いい雰囲気は出てましたが、決して芝居がうまいというわけではない。今回もヒロインの恋愛に絡む役での出演ということで、北川さんには相当気に入られているみたいですね。北川さんは『半分、青い。』のときも『どうしてもどうしても出て欲しくて、頼み込んで拝み倒して』佐藤健さんに出演してもらったと明かしていましたが、キャスティングをはじめ、いろいろと“要望”が多い人のようです」(前出の女性誌ライター)
さまざまな“公私混同”が指摘されている『夕暮れに、手をつなぐ』だが、ドラマが成功すればそうした外野の声も払拭できるだろう。北川氏は、あて書きを自身の「特殊技能」だと誇っており、今回も「広瀬すずさんと永瀬廉くん。ずっと書きたかったおふたりです。完全なる、あっと驚く当て書きをしております」と宣言している。『夕暮れに、手をつなぐ』はかつて社会現象を巻き起こした『ロングバケーション』のような成功を収めることはできるだろうか。