・BTSのジョングクがファンに向け、自身のオリジナルラーメンレシピを公開した。
・彼のレシピを受け、韓国袋麺『ノグリ(너구리)』の製造会社である農心は商標出願を提出。大手企業を動かすBTSの力に世間は驚きの声をあげている。
・インスタントラーメンに関する興味深いニュースが話題となった一方、ジョングクには切ないエピソードも存在するという。ジョングクが明かしたラーメンの思い出とは?


N年前の出来事
韓国ネットを大いに沸かせた出来事を振り返ってみる。そこには、現在と繋がる意外な接点や発見が潜んでいるから・・

ジョングクが公開したラーメンレシピ”プルグリ”が話題に

BTS(防弾少年団)のジョングクが公開した、オリジナルのインスタントラーメンレシピが話題となっている。

3月16日、ジョングクはファンコミュニティープラットフォームWeverse(ウィバース)にて、インスタントラーメンの写真と共にあるレシピを紹介した。

文章の冒頭には”プルグリ(불그리)レシピ”と書かれており、自分が好きなラーメンの調理法が丁寧に記載されている。

ジョングクの作った”プルグリ”は、韓国の人気炒め麺『プルダックポックンミョン(불닭볶음면)』と定番袋麺の『ノグリ(너구리)』を合わせた料理だという。

彼は「これは本当に美味しい。ARMYも食べてみて‥私はさっき食べた」とコメントしている。

そんなジョングクの行動に、『ノグリ』の製造会社である農心はすぐに反応。なんと、特許庁に”プルグリ(불그리、불구리)”の商標出願を出したのだ。

農心の関係者は「『ノグリ』の商標権の保護次元であるだけで、商品化する計画はありません」と立場を明らかにしている。

農心は2020年に映画『パラサイト(2019)』で話題となった『チャパグリ』を製品化したことでも知られており、日本でも映画の人気に伴い人々の関心を集めた。

韓国のネットユーザーは、今回のニュースに対し「BTSの影響力はやっぱりすごいね」「農心は行動が早い!プルダックポックンミョンの三養食品は何かしないのかな?」と反応を残している。

インスタントラーメン好きとしても知られ、現在オリジナルレシピに関する興味深いニュースが関心を集めているジョングクであるが、彼はラーメンに関する切ないエピソードも持ち合わせているようだ。

それは今からちょうど2年前に出演したバラエティー番組で明かされている。

2021年3月24日、BTSはtvNの人気番組『You Quiz on the Block(ユー・クイズ・オン・ザ・ブロック:ユークイズ)』(以下、ユークイズ)に出演した。

番組ではBTS特集が行われ、メンバーがこれまでの活躍を振り返るインタビューの様子も公開されている。4年ぶりとなるBTSの地上波バラエティー出演に、世間からは大きな注目が寄せられた放送回であったが、その中でもジョングクの語った練習生時代のエピソードが視聴者の涙を誘った。

MCのユ・ジェソクから「練習生時代の自分に声をかけるとしたら、何を伝えたいですか?」と質問を受けるとジョングクは、「特別なことを話してあげたくないです」と告白。

その理由については「たくさんぶつかって怒って、色々な体験をしたから今の僕ができたと思っています」「そしていつもお世話してくれて、指摘をして、小言を言ってくれたメンバーに感謝しています」と語っている。

最年少メンバーで釜山出身のジョングクは、15歳(韓国年齢)という若さでソウルに上京し、所属事務所BigHit(ビッグヒット)エンターテインメントで練習生生活をスタートした。

地方出身でまだ幼かった彼は当時、ソウルの街並みでさえも怖いと感じていたという。

「建物もとても高くて、道路もすごく大きい5車線で‥。最初にソウルに来た時は、とても大きくて怖かったです。これからここでどうやって生きていこう?と思いました」

当時の思い出を神妙な面持ちで語るジョングク。彼はさらにこう続けた。

「練習生になって何カ月か経った頃、お母さんに会いたくてコンビニでラーメンを食べながら泣きました」

ジョングクは静かに当時の寂しかった胸の内を打ち明けた後、照れたように笑顔を見せている。

辛い時間を耐え抜き、BTSは2013年にデビュー。グループの中で最年少でありながら、ジョングクはメインボーカルという重大な役割を任された。

何でもこなすオールラウンダーの実力を持ち、”黄金マンネ(末っ子)”と言われるジョングクであるが、デビュー後も日々プレッシャーや不安を感じていたという。

そのため、彼は”ボーカルトレーニングの時間”という概念を消し、自分が歌を歌える時間は全て歌の練習に当てていたと明かしている。

車の移動やシャワー、さらにトイレの時間まで歌を歌い、努力を重ねたジョングクは2022年11月に開催されたFIFAワールドカップ(W杯)の開会式で1人舞台に立ち、生セレモニーを行うグローバルスターへと成長した。

大好きな母に会いたいと、コンビニで泣きながらラーメンを食べていたジョングク。

そんな彼の活躍を多くのファンが見守っている。