沖縄県総合運動公園多目的広場で、『HY SKY Fes 2023』前夜祭が、2023年3月17日(金) 18時より開催された。前夜祭のために設けられたグリーンステージでは、HYによるアコースティックライブのほか、シークレットゲストのナオト・インティライミが3曲を披露。SKY Fesが掲げるテーマである「家族で楽しめるフェスにしたいなと思っています。子供たちの夢につながるきっかけを色々なところに散りばめたいなと思って、僕たちいろいろやりました。最高の3日間にしていきましょうねー!」というメッセージを添えて、明日から始まる2日間のスタートを切った。
入場ゲートを超えるとまず目にするのは、ナチュラルな雰囲気の装飾。フォトブースや出演者名を書いた看板、手書きの導線案内やタイムテーブルなど、HYメンバーによる装飾が会場内に散りばめられている。前夜祭開演時刻まで来場者は、装飾を前に写真を撮ったり会場内を散歩したり、フードエリアを利用したりと思い思いに過ごした。今回迎える4回目で『HY SKY Fes』は大きくバージョンアップした。特にテントサイトは早々に完売し、約100組ものキャンパー達がフェスの余韻が残る中、沖縄でのキャンプ泊を満喫する。
開演時刻2時間前の16時に入場ゲートが開き、卒業式前の早下校というタイミングもあり、早い時間から子供達が会場内を駆け抜けた。ステージ前には早い時間から場所を確保している来場者も多く、SKY Fesへの期待感が窺い知れた。そして夕刻に差し掛かる18時、前夜祭がスタート。登壇するのはもちろん、HY。
「嬉しいね」「はいさい! HYです!」と来場者に挨拶をしたHY。新里英之は何度も「嬉しい」と言い、「こんなにたくさんの方が、前夜祭から参加するなんて通だね〜。沖縄の自然を感じられるのが今日」「装飾を修正するためにメンバーが会場内を走り抜ける、そんな姿を見られるのも前夜祭ならでは」と、前夜祭の楽しみを紹介した。
「家族で楽しめるフェスにしたいなと思っています」「子供たちの夢につながるきっかけを色々なところに散りばめたいなと思って、僕たちいろいろやりました」「楽しめるポイントをいっぱい作って行った」と新里が話すと、拍手が湧き上がった。
会場内の装飾については仲宗根泉が力説。「前回使ったものも捨てるのではなく、リメイクしたいと思ったので、流木を拾ってきたり」「できるだけお金はかからないように、としているのですが、やはりお金がかかるじゃないですか。自腹です」と仲宗根がコメントし、拍手と笑い声が起きた。
フェスについて説明したあとは、ネスレ日本株式会社とHYによるパネルディスカッションを行った。沖縄コーヒープロジェクトについて説明、沖縄のコーヒーをハワイのコナコーヒーのような存在にしていきたいという思いを語った。県産コーヒーは会場内で試飲可能。
「実はここで皆さんにサプライズがありまして、どうやらアーティストさんが今日遊びに来てて、前夜祭から楽しみたいということで、呼ぶ?」と名嘉俊が意味深な言葉を語る。シークレットゲストのナオト・インティライミの呼び込みを行った。会場内で観客として座っていたナオトが登壇。ナオトにとってもマスクありで声を出してOKというイベントは、3年ぶりでありSKY Fesが初と話す。来場者と「セイホーオ」という掛け合いをし、声が出せることを喜んだ。ナオトは「ここにいられる喜びを本当に噛み締めているよ」と、SKY Fesが創り出す暖かい雰囲気を噛み締めた。「3年待ってたの俺これ! 音楽ってこうでなくっちゃね。みんなで作り上げていくやつ」と、「あの素晴らしい愛をもう一度」を来場者と共に歌った。そしてNaoto名義で海外で活動をしている楽曲、「El Japones(エルハポネス)」を披露し、会場をラテンの世界へと繋げた。最後にお別れの1曲として「今のキミを忘れない」を歌い、ナオトの前夜祭は終演。「楽しんで最高の夜を」と会場にまた戻っていった。
ナオトのパフォーマンスを観ていたHYは、何度も何度も「笑い声が聞こえるっていいね」と、3年待ったこの時を心の底から喜んでいた。沖縄県黒糖協会とのパネルディスカッションでは、黒砂糖協同組合の活動について説明。許田信介は「絶対おばあちゃん家にあるんですよ」とメンバーの黒糖にまつわる思い出を語り合った。
そして最後はお待ちかね、HYのアコースティックライブだ。衣装を変えたHYが登壇し、アコースティックライブを開始した。「皆さんHYフェス楽しんでますか?」との声がけに、拍手が沸き起こる。指笛が鳴り、来場者の声が聞こえ、そして新里の声が響きわたり、前夜祭最後のライブが始まった。手拍子からスタートした「未来」。そして続けて「てがみ」では、来場者が音に合わせて手を左右に振り、体を揺らしながら音を楽しんだ。優しさのバトンタッチをしていきたいと、次の楽曲「涙」へ繋いだ。そして「大切な人を思い浮かべて聴いてみてね」と、ギターを沖縄の三線に持ち替えて「三月の陽炎」を披露。「あなたを忘れたくないよ 全部覚えてて欲しい」という歌詞で、夜空にHYの優しさが広がった。「最後の曲になります」と新里がいうと「えーーー!もっと聞きたーい!」と返す来場者の声。「最高の3日間にしていきましょうねー!」と最後の曲「エール」を歌った。拍手と横揺れ、そして「えーい!」と叫ぶ来場者たち。アーティストも来場者も、3年間この瞬間を待っていたんだ!という心の声がそこら中から聞こえてきた。
最後は子供を舞台にあげ、ジャンプで終演。「きっと一生思い出に残ると思うよ。そういうのを僕たちは残していきたいと思います」。そうして前夜祭は幕を閉じた。
3年間封印してきた歓声を、忘れかけていた掛け声を、徐々に思い出してきた来場者。今日からの2日間は大きな声で会場を盛り上げてくれるだろう。
『HY SKY Fes 2023』は今日から2日間に渡り、HY含む13組のアーティストが舞台を盛り上げる。DAY1は当日券を販売、DAY2は会場レイアウト、入場者数などを総合的に判断し販売する場合あり。DAY2の当日券販売の有無に関しては、3月18日(土) 15時にオフィシャルサイトにて告知。そして、この3日間の模様は、5月1日(月) 19時30分から24時、CSチャンネルフジテレビTWO ドラマ・アニメにて独占放送されることが決定している。