ワタリウム美術館で、同館のコレクションを紹介する「I LOVE ART」シリーズの第17回『プレイプレイアート展』が3月19日(日)〜7月23日(日)に開催される。

コレクションからオノ・ヨーコ、アンディ・ウォホール、ディヴィッド・ホックニーなど19人のアーティストを選び、さらにゲストアーティストとして小谷元彦を迎える。約150点の作品を、古代ギリシアの広場や上野公園などの風景や人物に見立てて“アートの遊び場”を作り出すという趣向だ。

例えば小谷は、2022年に石巻で開催された芸術祭「リボーンアートフェスティバル2021-22」で発表した、天使を表現した全長6メートルの彫刻《Surf Angel(Provisional Monument 2)》を展示。その天使をナムジュン・パイクのロボット《K-567》が出迎え、ファブリス・イベールが制作した未来の人間あるいは地球外生物のような噴水彫刻《べシーヌの人》が身体の11の穴から水を撒く。

ほかに、自身の作品を「目に見える思考」と言い、「言葉とイメージ」の問題を追求したルネ・マグリット 、築地本願寺の建築でも知られる伊東忠太、フリークスなど社会の片隅にいる人々と向き合い、モノクロームのポートレイトを撮影したダイアン・アーバス、女性をテーマにしたカラフルな彫刻作品《ナナ》シリーズなどを制作したニキ・ド・サン=ファルなど、現代アートを代表する作家の作品がズラリと並ぶ。これまでの展覧会を思い出す人もいれば、アートへの興味が増す人もいるだろう。入門編としても楽しめる展覧会だ。