『スター・ウォーズ』ジャー・ジャー・ビンクスと、「マンダロリアン」カレラン・ベク(演:アーメド・ベスト) Photo: Lucasfilm/Kobal/Shutterstock, @themandalorian / Instagram
ジャー・ジャー・ビンクスを演じていた俳優が、ジェダイとしてみごとな返り咲きを見せ話題となっている。
映画『スター・ウォーズ』シリーズの実写化ドラマ「マンダロリアン」シーズン3の最新エピソードが、3月22日(水)に配信され、カレラン・ベクという名のジェダイが登場した。演じるのは俳優アーメド・ベスト。彼は『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999年)、『エピソード2/クローンの攻撃』(2002年)、『エピソード3/シスの復讐』(2005年)で、フルCGのキャラクター「ジャー・ジャー・ビンクス」を演じたことで知られている。
放送されたエピソード「チャプター20 孤児」では、ジェダイが惨殺される悲劇「オーダー66」のシーンがあり、この中にアーメド・ベスト演じるカレラン・ベクが登場する。
ジェダイであるカレランは、クローン・トルーパーの集団と対峙して一人になってしまった若きグローグーを救うと、2本のライトセーバーで敵をしりぞけ、グローグーとともに船での脱出に成功する。
今回のエピソードでは、カレランとグローグーがどこへ行ったのか示されていないため、今後カレランが再登場する可能性は十分に考えられる。
ジャー・ジャー・ビンクスは、不器用で周囲に迷惑をかけ、また大規模な事故を何度も引き起こしたことから『スター・ウォーズ』シリーズでトップクラスの“不愉快なキャラ”となり、一時期ネット上では「どうやってジャージャーを殺すべきかリスト」というサイトができてしまうほどの不人気となった。
そして、その批判の矛先は、演じていたベストの方にも向けられ、これが原因で自殺まで考えるほど追い詰められたこともあったという。
ベストは2019年のインタビューで、「かなりメンタルにきた。想像できるすべての人種差別発言を受けたと言ってもいい。『ジャマイカのなまりが混ざってる』なんて声もあったが、私は西インド系でジャマイカ人ではない。とにかく弱っていった。どう反応すればいいかもわからなかったから」と当時の心境を告白すると、「そして『うつ』がおそってきた。つらかった。ただただ心が折れそうだった。リフレッシュしようとブルックリン橋を歩いてみたんだけど、そこからマンハッタンの明かりが見えなかったんだ。タワーも、努力や創意工夫の可能性も。何も消えない。霧(きり)だけだ。もう、自分のことを説明するのに疲れてしまったんだ。自分や自分の仕事を擁護することにも、人種差別や偏見に抵抗することにも。私は役割を果たしたかっただけなのに。もう、疲れ切ってしまっていたんだよ」と語っていた。