目薬をさす人 ※イメージ画像
米国で、汚染された目薬が原因で、死亡者や視力を失う人が相次いでいると米ABCや米Insiderなどが報じている。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)が21日に発表した最新情報によると、汚染された目薬によって、2月以降、3人が死亡。さらに、少なくとも8人が失明し、4人が眼球を摘出する手術を受けたという。
CDCは、目薬が抗生物質に耐性を持つ緑膿菌に汚染されていたと発表。感染した複数の人々がインドに拠点に置く製薬会社「グローバル・ファーマ・ヘルスケア」製の「エズリケア人口涙液」という市販薬を使用していたという。
なお、CDCは1月以来、薬剤耐性菌を持つ緑膿菌に感染した人を16の州で68人確認している。
緑膿菌は、自然環境・生活環境中に存在する細菌の一種で、稀に人に感染を引き起こすことがあるものの、ごくありふれたものだという。しかし、今回発見された菌株はいままでアメリカで報告されたことがないものだそうだ。
アメリカ食品医薬品局(FDA)はCDCの発表を受け、細菌汚染の可能性があるため、「グローバル・ファーマ・ヘルスケア」が製造した眼軟膏剤を購入しないよう、医療従事者や一般市民に要請している。
また、この警告後、「グローバル・ファーマ・ヘルスケア」社は、商品の自主回収を行ったという。