韓国で熱狂的な人気を誇るクラシックとロックを融合したミュージカル『DEVIL』が、6月から7月にかけて日本で再演されることが決定した。
『DEVIL』は、ゲーテの「ファウスト」をベースにX-WhiteとX-Blackという存在を出すことで神と悪魔の賭けや、善と悪、光と影など人の二面性などを際立たせるとともに、作品をより熱狂の渦に巻き込むストーリー、クラシックの旋律と強烈なロックサウンドが融合した音楽で韓国で絶大的な人気を得ている作品。2014年初演以来、形態を変えつつも2017年、2018年、2019年と再演を繰り返し、2021年には大規模なコンサートも実施され話題となった。
日本では、2021年に東京芸術劇場・シアターウエストにて日本版のプレビューコンサートを実施。中川晃教をはじめ実力派キャストにより上演し、本作を日本の観客に認知してもらうために、「楽曲の素晴らしさ」「ストーリーの根幹」を際立たせ好評を得た。今回の公演では、訳詞に石丸さち子、演出に荻田浩一、音楽監督に島健を迎え、装いも新たに上演する。
キャストも、日本を飛び越えて豪華なメンバーが集結。X-Whiteが歌い上げる「血と肉」や「その名」によってその神懸った表現力で圧倒的な存在感を示した中川が2021年に引き続き続投。そしてお互いにリスペクトし合っている『ジーザス・クライスト・スーパースター』のジーザスなどが高く評価され、ブロードウェイ、そして韓国ミュージカル界を牽引しているマイケル・K・リー、韓国にて『デスノート』『フランケンシュタイン』など多くのミュージカル作品に出演し実力派俳優として非常に高い評価をされているハン・ジサン、韓国版の『ムーランルージュ』の主演を務めたイ・チュンジュといった韓国の人気も実力も十二分に兼ね備えたミュージカル俳優たちが共演する。
また、AKANE LIV、大山真志、東山光明、チェ・ミヌ、さらに強力なシンガーたちが参加。公演の詳細は後日発表される。
■中川晃教 コメント
マイケル・リーさんのために書かれたと言っても過言ではない本作で今回はオリジナルキャストであるマイケルさんと同じ役「X-White」をやらせていただきます。
マイケル・リーさんは、日本でのコンサートで二人でRENTを歌って以来の僕の友人です。
今回は、友達というだけではなく、心から彼を尊敬し、刺激、そしていい影響をたくさん受けながら、僕自身も新境地に立ちたいと思わせてくれています。
マイケルさんありがとう。
ミュージカルは歌が上手いというだけでは成立しないところに難しさを感じます。上手さはキレイに歌うことだけではなく芝居から生まれる部分だと思います。
X-Whiteという性善説を信じる存在が、X-Blackという性悪説を信じる存在と、いま正に窮地に立たされようとしている人間が何を選択するか、賭けのように、遊びのように、謎と謎を突き詰め合う。そして一体、どんなラストが待っているのか。
謎が多いこの作品の魅力をお客様に喜んでいただいたり反芻できる楽しさをお届けできたらいいなと思っています
■マイケル・K・リー コメント
DEVILで日本に帰ることができること、本当に楽しみにしています。
2014年の韓国公演で作家のGina Lee、作曲家のWoody Pak、Giheih Lee達と一緒に「X」のキャラクター作りに参加したので、この役に再び出会えてとても嬉しいです。
私たちがアメリカから韓国に引っ越す前、作曲家のWoody Pakと私は信頼する友人でした。 アメリカに住んでいた際に、彼のオリジナルミュージカルに2回出演したことがあるので、彼は私の声を誰よりもよく理解してくれています。
DEVILは、特に私の声を念頭に書かれた音楽ですので、私の声と体に完璧に合っています。
今まで私が歌ったオリジナルのミュージカル曲の中で、とても高揚する楽曲の一つです。
脚本とスコアは私にとってとても特別なものですので、また演じられるのであれば何処へ行ってでも演じたいと思っていますが、特にここ数年訪れる中、人々も国も大好きになった日本でできることは本当に嬉しいです。
僕の友達の中川晃教さんを始め、素晴らしい日本の俳優のみなさんと一緒に舞台に立てることをとても楽しみにしております。
また、二人の大好きな韓国の俳優であるHan Jisang、Lee Choong Jooとの共演も楽しみです。