映画『水は海に向かって流れる』の予告映像が公開された。

『水は海に向かって流れる』は、『子供はわかってあげない』で漫画賞を総ナメにした田島列島による同名漫画の実写化作品。過去のある出来事から「恋愛はしない」と宣言する26歳のOL・榊千紗と、彼女に淡い想いを寄せる高校生の直達を中心に、曲者揃いのシェアハウスの日常を描いた物語だ。主演を広瀬すずが務めるほか、大西利空、高良健吾、戸塚純貴、當真あみ、勝村政信、北村有起哉、坂井真紀、生瀬勝久がキャストとして名を連ねている。

公開された映像は、広瀬が演じる榊さんと大西が演じる直達がカレーを頬張る食卓の風景から始まる。進学のために叔父・茂道(通称:ニゲミチ先生/高良)の家に居候することになった直達だったが、そこはまさかのシェアハウス。そこに住む茂道、女装の占い師・泉谷(戸塚)、大学教授の成瀬(生瀬)、そしていつも不機嫌そうにしているが気まぐれに美味しいご飯を振る舞う榊さんの個性的な面々、さらに直達の同級生で泉谷の妹でもある楓(當真)も混ざり、想定外の共同生活の模様が映し出される。

「別に……」「何?」「聞いてないけど……」「よう、知らんけど」といつもツンとクールな榊さんに淡い想いを抱き始める直達は「榊さんって彼氏とかいるんですか?」と直球の質問を投げかけるが、「私、恋愛しないので」とはっきり言い放たれてしまう。大学教授・成瀬の「千紗ちゃんは16歳のまま時間が止まってる」という意味深なひと言や、榊さんの「恋愛はいつか終わるんだよ」という言葉、またこの映像でも垣間見ることができる田島列島が描く唯一無二の世界観、榊さんが作る豪快でおいしそうな手料理の数々にも注目してほしい。

映像を彩るのは、スピッツが本作のために書き下ろした主題歌「ときめきpart1」。ボーカルの草野マサムネは「世の中ポジティブシンキングだけでは乗り切れないよなぁ、そんなことを考えさせられる、心に残るというより“心に引っかかる”お話です。それでもやっぱり障壁を乗り越えて、出会いの『ときめき』を大事にしたい。なのであえてポジティブな曲を作ってみました」と語っている。

スピッツと広瀬のタッグはNHK連続テレビ小説『なつぞら』を含め今回が4度目。そんな広瀬は主題歌について「嬉しく、ご縁があるなと思いました。大人なんだけど大人じゃない。子供なんだけど子供でもない。絶妙なポジションにいる榊さんの中の、からまった糸がほぐれていくような印象を受けました」とコメントした。

併せて公開されたポスタービジュアルは、予告でのクールな榊さんとは対照的に、海をバックに儚げで柔らかな表情の榊さんを切り取っている。榊さんと彼女を憧れのまなざしで見つめる直達との“年の差2ショット”、ふたりを取り巻くシェアハウスの面々が家族写真のように写る1枚は、個性的でユーモアあふれるキャラクターたちとのやり取りにも一層期待が膨らむビジュアルとなっている。

また、ムビチケカードが3月17日(金) より発売されることが決定。さらにビジュアルを使用したオリジナルクリアファイルも数量限定で付属する。

『水は海に向かって流れる』は、6月9日(金) に全国公開される。

■スピッツ 草野マサムネ コメント全文
世の中ポジティブシンキングだけでは乗り切れないよなぁ、そんなことを考えさせられる、心に残るというより“心に引っかかる”お話です。
それでもやっぱり障壁を乗り越えて、出会いの「ときめき」を大事にしたい。なのであえてポジティブな曲を作ってみました。
元気なイメージの広瀬すずさんが今回は翳りのある役というのも楽しみです。

■広瀬すず コメント全文
映画が完成した最初の試写でスピッツさんの主題歌を初めて聞いて、嬉しく、ご縁があるなと思いました。
映画を観たすぐ後でしたので、榊さんの気持ちと曲がとてもリンクしました。

大人なんだけど大人じゃない。
子供なんだけど子供でもない。
絶妙なポジションにいる榊さんの中の、からまった糸がほぐれていくような印象を受けました。
榊さんへ「もっとフラットに生きていいんだよ」と言って頂いているようでした。

この曲はpart2があるのでしょうか……?(笑)