・Netflixオリジナルシリーズ『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』で悪役演技を披露した俳優のパク・ソンフンに注目が集まっている。
・彼は2008年から俳優として活躍しているが、長期にわたり無名期間を過ごしていたという。
・2021年にはパク・ソンフンに無名脱却のチャンスが訪れるが、作品は2話で打ち切りに。彼を襲った驚きの不運とは?


加害者チョン・ジェジュン役を務めた俳優のパク・ソンフン

Netflixオリジナルシリーズ『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~(以下、ザ・グローリー)』パート2が好評を博し、出演俳優の悪役演技にも関心が高まっている。

『ザ・グローリー』に登場する悪役を演じ、存在感を発揮した俳優の1人がパク・ソンフンだ。

彼は劇中で校内暴力の加害者であり、ゴルフ場やアパレル店を経営をしているチョン・ジェジュン役を務めている。暴力的かつ人々を嘲笑する不敵な悪役演技が話題となり、今をときめく大ブレイク俳優として世間に名を知らしめた。

『ザ・グローリー』の出演が俳優人生のターニングポイントとなり、現在俳優人生で最高潮の注目を浴びているパク・ソンフン。

演技力の高さにも定評がある彼であるが、実は俳優歴は15年に及び、これまで長い無名時代を過ごしてきたという。

1985年2月18日生まれのパク・ソンフンは、現在38歳(日本年齢)。2008年に映画『霜花店 運命、その愛』で俳優デビューし、これまで数多くの映画やドラマに出演してきた。

しかし、彼が世間に顔を知られるようになったのは2018年頃から。

映画『コンジアム(2018)』やKBS『たった一人の私の味方(2018)』でチャン・ゴレ役を演じ、俳優としての存在感を少しずつ世間に広めている。

そんな彼の知名度をさらに高め、無名時代を抜け出すチャンスが2021年に訪れた。

その作品がSBS『朝鮮駆魔師(2021)』。

『朝鮮駆魔師』は朝鮮太宗時代を舞台に、悪霊と人間たちの決闘を描いたフュージョン時代劇として注目を集めた話題作だ。

パク・ソンフンは物語の主要人物である譲寧大君役を務め、カム・ウソンやチャン・ドンユンと共に主演俳優として名を連ねていたが、放送直後に衝撃の出来事が発生。

なんとドラマが第2話で打ち切りとなってしまったのだ。

打ち切りとなった理由は、初回放送から巻き起こった歴史歪曲議論にある。

劇中には朝鮮を訪れた海外の訪問客に対し、登場人物が月餅や中国式ギョーザ、ピータンなどで接待する場面や、実在した歴史上の人物の背景を過度に歪曲した設定が登場した。

これらに敏感に反応した視聴者から、批判的な声が寄せられ、歴史歪曲議論が発展。

その後も様々な騒動が巻き起こり、状況を見かねた広告主と制作支援会社が手を引く事態に。その結果、ドラマ制作が続けられなくなり、韓国の放送史上初となる第2話で打ち切りという形になったという。

世間に衝撃を与える結末を迎えた『朝鮮駆魔師』は、パク・ソンフンにとっても無念な終わり方であったことだろう。

無名を抜け出すチャンスを惜しくも逃してしまったパク・ソンフンだが、その2年後には再び自身の実力で『ザ・グローリー』の主演の座を獲得し、人気俳優としての栄光を掴んでいる。

どんな逆境でも諦めることなく、実力で這い上がってきた彼の俳優人生には、芸能界からも感嘆の声が寄せられている。

2022年11月26日に放送されたJTBC『知ってるお兄さん』にゲスト出演した際には、無名時代の焦りについて言及。

出演陣から「演劇などで一緒に活動していた俳優たちが、テレビや放送で成功しているのを見た際、焦ったりしませんでしたか?」と尋ねられると、パク・ソンフンは「最初に成功した俳優はいません」と語り、視聴者の笑顔を誘った。

さらに「その時は自分が勉強しなければいけない時だと考えていました」と当時の心境を明かし、出演陣から「素晴らしいね」と称賛されている。

彼は『ザ・グローリー』のヒットに続き、Netflix『先山』、ENAオリジナルドラマ『誘拐の日』、tvN『涙の女王』、『他人』など次期作だけで4作品が確定している。世間の期待を一身に集めるパク・ソンフンの今後の活躍からも目が離せない。