◆カードは保存状態も大事、最高額は7億円
――レアということで、2億円という価格になったのでしょうか?
渡辺「ポケカはカードの保存状態によっても価格が大きく変動します。当然きれいに保存されたカードのほうがボロボロのカードよりも価格が高くなります。とはいえ保存状態のきれいさは個人の主観なので、アメリカに本社がある『PSA』という第三者の鑑定会社に送って評価をしてもらうんです。PSAは10段階で評価をしてくれるのですが、今回の『ポケモンイラストレータ』は10点満点中8.5という高評価がついたことも、2億円という価格につながっています」
――そのような鑑定会社があることを初めて知りました。
渡辺「ちなみにアメリカのローガン・ポールさんという方は、ピカチュウの『ポケモンイラストレーター』を約7億円で購入して、最も高価なポケモンカードとしてギネス世界記録にのっています。カードはPSA鑑定で最高グレードの10と評価されています」
――7億円!!?? すごい世界ですね。
渡辺「ローガン・ポールさんの7億円も今回の2億円も、実際に取引される価格だからこそ、この金額がついています。カードの価値はカード単品としての価値というより、『このカードがとても貴重で、高値で取引されるということを世界中の人が知っている』というところにあります。そういう意味では宝石やブランド品と似ているのかもしれません」
――たしかに、宝石やブランド品に例えるとわかりやすいですね。
渡辺「ブランド品の服も『ただの布じゃん?』というわけではなくて、そこに価値があると多くの人が認めて尊敬しているからこその金額ですよね。そのブランドの価値を知っている人が世界中にいて、貨幣に変換できることが大事なんです」