湯畑に湧く温泉が引かれた大浴場

大浴場は、女湯と男湯では間取りがちがっていて、女湯のほうが広い造りになっています。46部屋のうち16部屋に温泉が引かれているので、大浴場はさほど混み合わずに利用できました。

▲女湯は大正ロマン風のレトロモダンな雰囲気

大浴場には温度が異なる湯船が2つと壺湯が2つ設置され、湯畑から湧く“湯畑源泉”がかけ流されています。泉質はpH2.1の強酸性ですが、湯ざわりのいい名湯です。

▲湯畑源泉をはじめ、草津では無色透明の泉質が多いのですが、日によって少し白濁することも

▲女湯は2023年に温度の違う壺湯が登場

▲ロッカーは鍵付き。脱衣場にはアメニティも用意しています

草津にちなんだシグネチャーカクテル

ロビーにある「BAR一乃湯」は17時からオープン。外来客も利用可能で、地ビールのほか、ウイスキーなどは種類も豊富で、草津温泉にちなんだカクテルも用意。1杯飲める宿泊プランもあります。湯畑周辺には飲食店がたくさんありますが、気軽に立ち寄れるバーは少ないので、お酒と雰囲気を楽しみたいという人におすすめです。

▲浴衣のままちょっと一杯。気軽に楽しむお客さんも多かったです

多くのお客さんがオーダーするのが、BAR一乃湯のシグネイチャーカクテル「湯畑ナイトラグーン」。ブルーキュラソーとパッションフルーツ、レモン、ソーダを使って酸性の温泉とライトアップした夜の湯畑を表現。ほんのり甘味と、レモンでスッキリ。爽やかな飲みやすいカクテルです。

▲一番人気「湯畑ナイトラグーン」

「湯釜デイドリーム」は、ブルーキュラソーやピーチツリー、オレンジジュースを使った甘めのカクテル。エメラルドグリーンの水をたたえた白根山の火口“湯釜”をイメージ。ツートンカラーで提供され、ゲストがかき混ぜるとエメラルドグリーンの湯釜が完成。写真を撮りたくなる可愛さで、女性にも人気です。

▲草津白根山の噴火口をイメージした「湯釜デイドリーム」

本格的なラーメンと無料の朝食

源泉一乃湯は素泊まりの宿ですが、無料のサービス朝食を用意。さらに有料となりますが、夜に“こだわりラーメン”を食べられる、ちょっと珍しいお宿です。

▲玄関から中庭をはさんだ奥にあるラウンジはフリースペース。ここで朝食やラーメンをいただけます

ラーメンをこよなく愛する宿のスタッフが、理想の味を求めて試行錯誤したのが「手塩にかけた限定鶏そば」。鶏の軟骨と野菜だけをじっくり煮込んだスープは、深く軽やかで上品。低温調理で柔らかく仕上げた鶏肉と、歯ごたえのある野菜をトッピング。途中別添えの鶏油(ちーゆ)を加えて、コクをプラス。女性でもペロッと食べられます。

▲「手塩にかけた限定鶏そば」。19時から21時30分の間に1階のラウンジで提供され、スープが終わり次第終了です(¥1,100)

無料のサービス朝食は、パンやソーセージ、野菜などがついたプレートで提供。朝食を希望する方は、チェックイン時に時間を指定します。日替わりで内容も変わりますが、この日はドライカレーが添えられて、パンにのせて食べても美味しかったです。※有料宿泊者のみ提供

▲3種類のパンとソーセージ、野菜、ドライカレー、コーヒー

▲湯畑まで徒歩2分。夜の散策にも便利なお宿です

モダンでスタイリッシュなニュータイプの温泉旅館【源泉一乃湯】。広くとられた客室や、プライベートに楽しめる客室温泉も魅力的。天下の名湯とうたわれる草津温泉で、新しい旅の形を見つけてみてくださいね。<text&photo:湯川カオル子>