私、カフェ「ノーサイド」のオーナーです。がんばって働いて、おかげさまで地元の人に愛されるお店になりました。常連に元ラグビー選手がいて、話も合うし、娘さんはうちでバイトしてたこともあるし、いいお客と思っていたんですけど、ある日結婚しようって言いだしたんですよ。遠くに行く娘さんの代わりに、自分の世話をするのにちょうどいいと思われたらしくて。失礼な話だし、外でデートもしたことなく、ただ愛想良く接客してたつもりだったので断ったら、閉店後に入ってきて指輪まで押し付けようとするんです。お店にいる限り付きまとわれるのかと思うと怖くて、彼はとにかく力が強いし……。
という、「接客業で客に勘違いされました」的な話にはならず、道子さん(たくませいこ)は久留美ちゃん(山下美月)のパパ・佳晴さん(松尾諭)のプロポーズを受けることに。佳晴さんが指輪をオーダーしたのは、なぜか舞ちゃん(福原遥)と御園さん(山口紗弥加)が立ち上げた会社「こんねくと」。こんねくとの最初の仕事、東大阪の複数の工場の力を借りて作ったランプは、SNSに載せた写真を見てやってきた大手の会社が販売することに。あんなにがんばったのに販売権をとられて残念だったね、舞ちゃん……という気持ちになれないのが、つらい。契約が曖昧なまま作り始め、販売方法も決めてないのにSNSに試作品の写真をアップする。素人が見ても「いや、それはダメじゃない?」とわかることを次々やっていく舞ちゃんたちに「どうして……?」と首を傾げるばかり。営業だった舞ちゃんも、新聞記者として世の中を見てきた御園さんも、そんな仕事の仕方をするとは思えないんだけど。「この先に落とし穴あり」と大きく看板に書いてある道を「なにがあるのかしらー」とニコニコ進んで「きゃー」と落ちるコントみたい。そしてそれを横から「いいね!」と肯定するだけの御園さん、何をやってお給料をもらうつもりなのでしょうか。舞ちゃんは「工場の人たちの技術」はリスペクトするのに、「デザインする人たちの技術」については全然リスペクトがなく、ランプも指輪も「私がデザイン担当します」と言っちゃうところにもモヤモヤしてます。そしてあのランプを海外で安く作ると言われた時、どうして「これは東大阪でしか作れない」と、リスペクトしているはずの技術を強くプレゼンしなかったのかも、よくわからない。