『コンペティション』『コンペティション』

ペネロペ・クルスアントニオ・バンデラス共演の最新作『コンペティション』が、3 月 17 日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町・新宿シネマカリテほかにて全国公開となる。

スペインを代表する俳優、ペネロペ・クルスとアントニオ・バンデラスが母国の映画で共演を果たし、現代映画界を爽やかに皮肉った業界風刺エンターテイメントが日本上陸!誰もが憧れる華やかな映画業界の裏側で本当に繰り広げられているかもしれない、天才監督と人気俳優2人の三つ巴の戦いを描き、アイロニカルでスタイリッシュな傑作が誕生した。『ル・コルビュジエの家』、『笑う故郷』など、スタイリッシュな映像とシニカルなユーモアで構築された独自の世界観を誇る映像作家ガストン・ドゥプラットとマリアノ・コーンのふたりが監督を務め、知られざる映画製作の過程を臨場感あふれる手法で描く。

個性的でわがままな女性監督には、アカデミー賞®助演女優賞を獲得した経験をもつペネロペ・クルス、うぬぼれたスター俳優には、ハリウッドを始め国際的に活躍しカンヌ国際映画祭で主演男優賞を受賞したスペイン人俳優のアントニオ・バンデラス、老練な舞台俳優には、『笑う故郷』でベネチア国際映画祭最優秀男優賞を受賞したアルゼンチンの大御所俳優オスカル・マルティネスがそれぞれ扮する。世界中から評価を受ける演技派大物俳優陣が意地の悪い役柄をド直球に演じ、全力の小競り合いを華麗なドラマに仕立て上げる。

米映画批評家サイト「Rotten Tomatoes」では 96%の高評価を獲得。さらに昨年末にローリングストーン誌が発表した 2022 年のベストムービー22 にも選出されるなど、海外で軒並み賞賛されている話題作となっている。

 

この度解禁となる映像は、ローラがふたりの俳優に仕掛けるとんでもない“エクササイズ”。映画賞を総ナメにする鬼才監督ローラが生み出したエキセントリックな演出に、ベテラン俳優たちもたじたじになってしまうシーン。「何だ?」と頭上を見上げるフェリックス(アントニオ・バンデラス)に、は「外的要素の力を借りるの。緊張を高め、恐怖を増大させる。岩は 2 人にのしかかる法の重みの象徴よ」と興奮気味に説明するローラ(ペネロペ・クルス)。「私は必要ない」と拒否するイバン(オスカル・マルティネス)だが、ローラは「そんな問題じゃない。エクササイズなの」と強制する。観念した俳優ふたりはクレーンで吊り下げられた5トンの岩の下に着席、シリアスなシーンを演じるための恐怖の読み合わせが始まる―。

このシーン意外にも数多くのローラの“エクササイズ”が本編の中に待ち受けているが、メガホンをとったガストン・ドゥプラット監督とマリアノ・コーン監督は、「ローラのやり方には全く共感しません。共感ゼロです!」と口を揃える。さらに、ガストンは自身の経験から得た最も優れた監督メソッドは「監督が何をすべきか、はっきり理解すること」だと明かし、「監督がしっかりと方向性を示すことができていれば、あらゆることを乗り越えられると思います。なぜなら、俳優たちを抑圧するようなことをしてしまったとしても、監督が何をしたいのかが理解できていれば俳優たちも落ち着いて対応します」と持論を展開している。「映画で描かれる数々のシーンのように、監督という立場の力を用いてパワーハラスメントまがいのことをする監督は現実にもたくさんいますよ。極端で、エキセントリックな経験から、奇抜で狂気じみたものを作り出すことはできますから。ただ、私が役者だったら耐えられないでしょうね」と笑っている。

ローラを演じたペネロペは「自らの発言に注意を払わず、自分が思っていることが一番賢いことだと信じている人を演じるのは楽しかった!ローラは他の人たちが変で、自分が普通だと思っているんですよ」とローラ役を存分に楽しんだようで、「監督であるローラが極端なことを役者にさせるけれど、次々にエスカレートする様子を見て観客は『限界はどこなの?』と彼らのことが気になって仕方なくなるでしょう」とローラのエクササイズの面白さを語っている。次々に厳しい試練を与える鬼畜で美しい鬼才監督・ローラの魅力をぜひ劇場で堪能してほしい。


出演:ペネロペ・クルス、アントニオ・バンデラス、オスカル・マルティネス
監督:ガストン・ドゥプラット、マリアノ・コーン
原題:Competencia oficial/2021 年/スペイン・アルゼンチン/スペイン語/114 分/カラー/配給:ショウゲート/スコープ/5.1ch/字幕翻訳:稲田嵯裕里
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