―連載「沼の話を聞いてみた」―

「肉を食べている人たちを見下ろす感覚になる」――厳格な菜食主義である「ヴィーガン」を実践していたときの心境を、こう語った女性がいた。「カルトの紹介と考察」をテーマにYouTube番組を発信している「カルト研究室」のメンバー、いるみるくさんだ。

一般にヴィーガンとは、食だけでなく「動物を搾取しない」という考えにも基づいて菜食を実践する市民運動だ。

ヴィーガン体験談202303-1a
※写真はイメージです(以下同)
それゆえ、いるみるくさんは、友人に焼肉に誘われれば「牛を殺して焼くって何!」と怒りを覚え、肉を食べる友人たちにはそれがいかに不自然であるかを諭し、上から見下ろす快感を覚えていたという。

医師から食生活の不自然さを指摘されれば「年寄りだから何もわかってない」と耳をかさず、高い送料や交通費を使い有機野菜やヴィーガンコスメを買いに遠出する。