ヘンリー王子 Photo: Shutterstock
近頃なにかと世間を騒がせている英ヘンリー王子。今回、彼のドラッグに関する発言が批判の的となっている。
ヘンリー王子は3月4日、トラウマの専門家で医師・作家として活動するガボール・マテ氏とオンラインイベントにて対談。マテ氏は強い幻覚作用があるとされるサイケデリック(精神展開薬)な薬物「アヤワスカ」を含むドラッグの合法化を支持している人物であり、ヘンリー王子はマテ氏に対し、自身のドラッグ使用歴を率直に話した。
この対談の中でヘンリー王子は、母ダイアナ妃の死後、メンタルヘルスの問題に対処するために大麻を使用したことを明かし、「大麻が精神衛生上の助けになった」と発言。さらにアヤワスカを使用したことで「リラックス、解放、快適な感覚を得て、それを一定期間持ち続けることができた」と語った。
また「コカインは僕には何の役にも立たなかった。マリファナ(大麻)は違う」などと、大麻とアヤワスカの使用体験をポジティブに表現した。
このヘンリー王子のセキララなインタビューに、世間は様々な反応を見せている。自身の息子ダニエルを16歳の時にMDMA(合成幻覚剤)の過剰摂取で亡くし、その後薬物教育の慈善団体を立ち上げたフィオナ・スパーゴ=マブスさんは、このヘンリー王子の発言を「懸念している」とコメント。
フィオナさんは「このこと(ヘンリー王子の発言)が若者たちに、薬物は本当に困難なことを解決してくれると思わせてしまうのではないかと心配している。多くの若者がメンタルヘルスの問題で悩んでいる時代です。悩みを抱える若者の数字は本当に増えていて、サポートセンターへのアクセスも増加し、私たちのサービスの手が足りず本当に苦労している状況なのです」と語った。
また彼女はヘンリー王子について「彼は薬物使用についてかなり公にしており、それは自由ですが、ドラッグが彼を助けたという発言は若者にとってかなり懸念すべきことです」と話した。
他にも、テレビ司会者のカースティ・オールソップはツイッターにて「(ヘンリー王子のように)巨大なプラットフォームを持っている人なら、普通は違法薬物の使用についてなんて口外しないでしょう。人を殺める取引だもの」とヘンリー王子を批判した。
一方で大麻の合法化を支持する団体「CannaClub」はツイッターにて「間違いなく合法化するときがきた。ヘンリー王子にとっていい影響があるなら、何百万人もの人々にとってもいいはずだ。科学に耳を傾けてください。大麻は多くの病気に効くのです」と、ヘンリー王子の発言を支持する投稿をした。