また、Snow Manは2023年春に新橋演舞場で上演される主演舞台『滝沢歌舞伎ZERO FINAL』をもって滝沢歌舞伎シリーズから卒業することが発表されたが、ファンからは「この公演を最後にジャニーズを退所するのでは」といった憶測が広がっている。Snow Manは人気絶頂のはずなのに、同年春以降のメンバーたちのスケジュールが不透明なことも退所説に信憑性を与えているようだ。

 一方、なにわ男子はSnow Manに負けないほどの人気でセールスも好調。キラキラした「あざとかわいい」路線の楽曲はTikTokウケもいいことからZ世代を中心にした若年層にとりわけ好評で、メンバーたちはCMやバラエティでも大活躍している。俳優業でも評価が高く、道枝駿佑の初主演映画『今夜、世界からこの恋が消えても』(2022年7月公開)は興収15億円超を記録し、海を越えて韓国でもヒット。「第35回日刊スポーツ映画大賞」では石原裕次郎新人賞にも輝いた。

 なにわ男子は、ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長からの信頼が厚い関ジャニ∞・大倉忠義がプロデュースしているということもあり、事務所から猛プッシュを受けているといわれている。そうした背景によって、Snow Manのような「退所の不安」がないという安定感は大きなプラスだろう。

 だが、それがかえってイメージダウンにつながっているという面もある。滝沢氏の退社やKing & Princeのメンバー脱退騒動においては、いずれもジュリー社長との確執が大きな原因であると多くのメディアで報じられた。なにわ男子は事務所のプッシュの強さによって「ジュリニ(※ジュリー社長のお気に入り)」とジャニーズファンに認識されており、本人たちには何の問題もないのだが、無用なイメージ悪化を招いている。なにわ男子がジャニーズ事務所をけん引するような存在に成長したとしても、「どうせジュリニだからでしょ」と見られてしまうのは大きなマイナスだ。

 どちらもジャニーズ事務所の新エースとなる人気と実力がありつつ、不安要素も抱えているSnow Manとなにわ男子。2023年により大きな飛躍を遂げるのはどちらになるのか、その行方によってジャニーズ事務所の未来が大きく変わりそうだ。