関西テレビでは3月25日に、千原ジュニア主演のスペシャルドラマ「新・ミナミの帝王」(午後2:57、関西ローカル)が放送。「週刊漫画ゴラク」で連載中の、原作・天王寺大氏、萬画・郷力也氏による「ミナミの帝王」を基にしたテレビシリーズの第22作で、“ミナミの鬼”と恐れられている大阪・ミナミの金貸し・萬田銀次郎(千原)と、銀次郎の舎弟・坂上竜一(大東駿介)のコンビを中心に、欲望と金に翻弄(ほんろう)される人々の姿をスリリングに描く。

 今回は、“霊能語”を操るホームレスが宗教団体の教祖として登場し、若者や主婦など救いを求める人々の心の隙間に近寄っていく。銀次郎の顧客の中にも、お布施のために、身の丈に合わない借り入れをする者がおり、急成長を遂げる宗教団体の闇に“ミナミの鬼”が鋭く切り込んでいく。

 千原は「最近の世間をにぎわせているニュースをギュッと凝縮した感じで、非常に見やすくて距離感の近いお話になっているかなと思います。コンプライアンスだなんだといっているこの時代に、“違法の金貸し”を主人公にしているという点でも、ほかにはないとても特異なドラマになっているかなと思います」と、最新作への手応えを明かす。バディである大東とは、1年ぶりの共演だが「もうスッと入れる感じですね。そうそう、こんな感じと、お互いに違和感なく入っていけたのではないか」と息もぴったりだ。

 その大東は「この1年を総括するような、社会に鋭くツッコんでいくのが、『新・ミナミの帝王』の持ち味だなと思います。22作目であり、10年以上シリーズで続くのもなかなかないので、本当にありがたいことです。ドラマを通して、社会に問題提起できている感じが面白いですね」と魅力ある作品への続投を喜ぶ。加えて、「毎年、ジュニアさんとの共演を楽しみにこの作品をやらせてもらっています。年を重ねるごとに、今だから分かるジュニアさんの魅力、発見があります。今年で13年目。10年以上竜一としてそばにいられることは、ありがたいです」と2人の信頼関係をうかがわせる。