・韓国ドラマ『代理店』が、JTBC史上5番目となる好成績を残し韓国のネット上で話題だ。
・中でも、主演を務め作品の人気を先頭に立って牽引したイ・ボヨンに熱い感心が寄せられている。
・韓ドラ界におけるトップ女優の1人として活躍する彼女の、意外な過去をご紹介。
JTBCドラマ『代理店』が、韓国のネット上で話題です。
2月26日に惜しまれつつ有終の美を飾った本作、なんと最終回では最高視聴率となる16%を記録、JTBC史上5番目となる好成績を残し注目を浴びています。
中でも特に熱い関心が寄せられているのが主演を務めたイ・ボヨン。先頭に立って作品の人気を牽引した彼女に称賛の声が上がっています。
韓ドラ界のトップ女優に意外な過去
そんな彼女といえば2003年に芸能界入りして以降、『君の声が聞こえる (2013)』や『神様がくれた14日間 (2014)』、『マザー 無償の愛 (邦題/2018)』、『花様年華-人生が花になる瞬間-(2020)』など、これまで数々のドラマを成功へと導き、今回は『代理店』で活躍。
いまや、韓ドラ界に欠かせないトップ女優の1人として君臨しています。
しかし実はそんな彼女に、意外な過去があるのをご存じでしょうか。お茶の間で大活躍している姿からは想像できませんが、デビュー後数年間は精神、体力ともに疲弊していたようです。しかもそもそも彼女の夢は、役者ではなかったのだとか。
芸能界入りするまで
イ・ボヨンは大学4年生の頃、ミスコリアに選ばれると就職に有利だという噂を聞いて大会に出場、その後MBCアナウンサーになることを夢見て入社試験を受けたそうです。
しかし残念ながら結果は不合格。客室乗務員の採用試験も受けそちらは合格していたのですが、翌年アナウンサー試験に再挑戦するために辞退します。
また容姿端麗であったためミスコリアで1位を手にした時はもちろん、町に出ると芸能関係者からスカウトされることもしばしばでしたが厳格な両親が猛反対。
父親はイ・ボヨンに考える余地すら与えたくなかったようで、芸能関係者の友人に彼女が夢を見ないよう説得をお願いしたといいます。
ところがその人物が彼女を一目見て「ドラマにカメオ出演してみないか」と提案、その後イ・ボヨンはすぐに大手芸能事務所に所属することになったそうです。
引きこもりになった過去
こうして、なるべくして女優になった彼女でしたが、本人の気持ちは追いついていなかったようで、芸能界入りして数年は自身の性格や生活パターンとあまりにも異なる世界に馴染むことができませんでした。
またそれに輪をかけて、彼女に相談することなく事務所サイドだけで出演作品を選び、ひどい時には同時期に長編ドラマを3作掛け持ちするという事態に。
イ・ボヨンは、作品の詳細をよく知らずに撮影現場に行くこともあったそうです。
このため彼女は次第に演技することを楽しめなくなり、カメラがまわっていてもなぜ自分がそこにいるのか分からなくなり、恐怖を感じるようになります。
そしてついには撮影中に倒れ病院に搬送されるという体験を経て、事務所との契約満了を期に芸能界を去ろうとしたものの、うつ病を患っていたため行動に移すどころか家に引きこもってしまったといいます。
彼女の救世主
そんな心身共に疲れ果ててしまったイ・ボヨン。本人を含め家族も大変な思いをしたようですが、ある救世主のおかげでゆっくりと元気を取り戻していきます。
それは当時の恋人で未来の夫チソン。彼の懸命な説得により、彼女は救われ徐々に芸能活動に戻ることを決意したそうです。
しかしすぐにはキャスティングオファーを受けなかったのだとか。なぜなら、辛い経験を経て無理に出演しないようにしたから。
そんな彼女の気持ちを動かしたのが、映画『ワンス・アポン・ア・タイム 東方の光の秘密 (2008)』。
本作のシナリオが気に入って仕事を再開、以降少しずつ演技に面白みを感じ、初めて上達したいという意欲が湧き、めきめきと女優としての本領を発揮していきました。
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華やかな活動からは想像できないイ・ボヨンの過去。
まさか夫チソンが彼女をどん底から救い出していたとは、2人の特別な縁を感じさせる素敵なエピソードではないでしょうか。