そんな幸せあふれる会場に、入りづらそうにしていた悠人(横山裕)を連れてきたのは佳晴さん。このふたり、お金を稼ぐ才能については正反対だけど、挫折を味わったという共通点でなんとなくつながっている。久留美ちゃん(山下美月)と悠人が、公園でふたり語りあうシーンもよかった。幼なじみのふたりの結婚がうれしいけどさみしい久留美ちゃんと、これからどうしたらいいかわからない悠人。お互い、素直な気持ちを話せる唯一の相手なこと、早く自覚したらいいのにねえ。
岩倉家を二世帯住宅にリフォームしたから、表札は「梅津岩倉」。それを見て「うめづいわくらや」と微笑む貴司の父・勝さん(山口智充)にもぐっときましたね。浩太さんの工場が一番大変な時期に、ダメだったら一緒にお好み焼き屋をやろうと冗談で言っていたコンビ名「うめづいわくら」、それを貴司と舞ちゃんが叶えてくれた。浩太さんを失ったことで切れたように見えた幼なじみの縁だけど、勝さんの息子と浩太さんの娘が家族になったから、これからもずっと続いていく。めぐみさん(永作博美)と祥子さん(高畑淳子)が、式もパーティーも無事に終えてお湯割りを前に泣き笑いするところでも、もらい泣き。めぐみさんの結婚を祝福されなかった・しなかった後悔が、今日の結婚を心から祝福したことですべて消えたのかも。一度は切れかけた母娘の縁、また繋がってよかった。
途切れたように見えて、続いていく繋がり。なにわバードマンもそうでしたね。かつて空さん(新名基浩)が語った「ターミガン号を作った安川先輩」と舞ちゃんがこんなふうに出会うなんて、びっくり。安川さん(駿河太郎)が名刺にターミガン号のイラストをつけるほどずっと飛行機が好きだったから、そして舞ちゃんも飛行機を好きなままだったから、繋がれた。さらに渥美さん(松尾鯉太郎)まで再登場、なんと大学の准教授とは。こうしてみると、舞ちゃんが今作り続けているのが「ネジ」なことも、意味があるように思えてきます。バラバラのものを繋ぐためにあるんですよね、ネジって。