ニプシー・ハッスル Photo: Erik Pendzich/Shutterstockニプシー・ハッスル Photo: Erik Pendzich/Shutterstock

ニプシー・ハッスルを殺害したエリック・ホルダー被告に、懲役60年の刑が言い渡された。

2月22日(水)、ロサンゼルス裁判所はラッパーのニプシー・ハッスルを殺害したとして、第1級殺人などの罪で有罪判決を受けていたエリック・ホルダー被告に60年間の禁固刑を言い渡した。

2019年3月、ニプシー・ハッスルはロサンゼルスに構えた自身のアパレルショップ「マラソン・クロージング」の前で、エリック・ホルダーによって銃殺された。最低でも10発は銃撃を受けたとされており、ニプシーが銃弾に倒れた後、ホルダーが彼の頭を蹴飛ばすなど暴力行為を行っていたことから、個人的なうらみによる犯行だとされている。

なお、この銃撃により、ニプシーの他に2人がケガをしていることから、ホルダーは殺人罪の他に2件の殺人未遂、2件の銃器による襲撃、重罪犯による銃器所持罪にも問われていた。

ホルダーは有罪判決を受ける前、郡刑務所から裁判所への移送を待っている間に、ほかの受刑者におそわれた。後頭部に大きな傷を負ったホルダーは裁判に出席することができず、しばらく裁判自体を行えない期間があり、判決まで時間がかかっていた。

ホルダーは現在33歳。これから60年刑務所に入るとなると、出所するころには90歳を超えていることになる。

ニプシーは当時ラッパーとしてだけでなく、実業家やブランドアンバサダー、俳優としてさまざまな方面で活躍していた。また、地域の子供たちに教育の機会を与えるために支援を行うなど、慈善活動家としても知られており、事件後にはバラク・オバマ前アメリカ大統領をはじめ、リアーナやドレイク、スヌープ・ドッグといった音楽界の大物が相次いで追悼のメッセージを出している。