こうなると、デーモン閣下の『バンドを解散する意味がない』という発言も頷けます。ぶっちゃけた話、メンバーの聖飢魔II以外の活動は決して順調ではありませんし、ヘビーメタルという音楽をやれる時間は限られています。彼らは昨年、23年ぶりにアルバムを出しており、最新ツアーのセットリストを見れば、今回のツアーが“35周年ツアー”ではなく“ニューアルバムのツアー”なのは一目瞭然です。
今回の再集結は当初の予定がコロナでめちゃくちゃになり、ズルズルと再集結期間が延びましたが、ニューアルバムを出して“現役感”をアピールできました。35周年が最後というのはキリが悪いですし、新規のファンはベスト選曲のライブを見たいはず。彼らはついこの間、解散したばかりですが、近年は1~2年前からライブ会場を押さえるのが当たり前ですから、もう40周年ツアーに向けたミーティングは始まっているはずです」(音楽ライター)
他のアーティストなら“解散詐欺”と叩かれるのは必至だが、それをビジネスに昇華するとは……悪魔の商才には脱帽するしかなさそうだ。