数秘術は、欧米では日本の占星術と同じくらいポピュラーな占いです。この10年で日本でも浸透して人気が高まってきました。プロの占い師である筆者は、命術(宿命などを見る占い)のなかでは数秘術をメインに使い、その人自身が思い定めた人生のテーマやキャラクター、恋愛運や仕事運、そして運勢の波などを読み解いています。ここでは、運命数・誕生数に「マスターナンバー」である11番を選んだ人についてご紹介いたします。
数秘術の運命数・誕生数とその計算方法とは
運命数・誕生数に秘められたメッセージは‥「今生のメインテーマ」
数秘術は、「数」に「秘」められたメッセージを読み解く「智慧」です。古くは紀元前2500年前に起源が遡るともいわれ「カバラ数秘術」「ピュタゴラス数秘術」と呼ばれることもありますが、現在の数秘術は約100年前にアメリカの女性が現代人に合わせて編纂した、現代数秘術です。
数秘術では、誕生日の数字から、その人の基本的キャラクターや適性、恋愛傾向、さらには運勢の波などを読み解くことができます。なかでも、運命数(誕生数とも呼びます)からは、「今の人生でどんな生き方をしようと考えて生まれてきたのか」という、いわば今生のメインテーマを知ることができます。
運命数・誕生数の計算方法
①生年月日を西暦で書き出します。例)1982年12月24日
②それぞれの数字を一桁ずつ足していきます。例)1+9+8+2+1+2+2+4=29
③二桁になった場合は、さらに一桁ずつにして足します。例)2+9=11。
上記の例では、この誕生日の人の運命数・誕生数は「11」です。
「11」が告げるメッセージを読み解く3つのキーワード
運命数・誕生数には、それぞれが選んで生まれてきた数字の波動が強く影響します。そのため、まずは「11」がどのようなメッセージを告げようとしているのか、キーワードを確認しましょう。
①インスピレーション
人間には視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚という五感の他に第六感が備わっているのですが、「科学的ではない」「目に見えない」からと、特殊なことだと思いこんでいる人が多いようです。けれども、誰もが生活のあらゆる場面で第六感を働かせて生きています。
「なんとなく」角を曲がらなければ車にはねられていたことでしょうし、学業や仕事で頭を使い果たしたところでふとアイディアが降ってくることもあったでしょう。「11」は、アンテナの形です。インスピレーション、見えない世界からのメッセージを、より受信しやすいということを現しています。
②創造的エネルギー
物質的世界と精神的世界の両方に軸足を置き、五感プラス第六感で受け取った情報やメッセージをバランス良く解釈して活かすことができれば、あらゆることを成し遂げることができるはずです。
③マスターナンバー
数秘術において、11・22・33といったゾロ目の数字をマスターナンバーと呼びます。11がその基本形22や33は応用形とイメージすると良いでしょう。いずれも「11」すなわちアンテナが発達していてインスピレーションを受け取る力があるとされています。そのため特別な数字として扱われます。
運命数・誕生数に11をもつ人は、こんな人!
基本的キャラクターは「感受性の高い、変人」
アンテナを2本備えているだけあって、感受性の高い人です。芸術的なセンスにも恵まれ、常に新しいことをキャッチしようとしていますが、世間一般的な基準ではなく、この人の独特な感性での「新しいこと」ですので、他人に理解されないことが多々あります。
基本的には温厚で、人の意見にも耳を傾けることができます。ただ、この人の頭のなかでは、耳から入ってきた言葉と、どこからともなく降ってきたメッセージとの区別があまりついていません。
そのため、「え!ちゃんと聞いてくれてたと思ったのに、全っ然ちがう解釈してるこの人!」と相手を驚かせますが、なぜ相手が驚いているのか理解できません。
ただ、全く悪気はなく、一般的な感覚を超越した独特の感性や個性を持っているので、会話をしていて驚いたりイライラすることがあっても、この人を憎む人はいません。
恋愛傾向は「好みのタイプが読めない人」
この人に「誰か紹介してあげるから、好みのタイプを教えて」と聞くと、不思議な森の入口に立つことになります。この人としては「世間一般的に、普通に」異性に興味を持ち、好みのタイプを持っているのでしょうが、聞いている相手は要領を得ません。
代弁するならば「その時に惹かれた人が好みの人」と言ったところでしょうか。お付き合いすると、優しく穏やかで相手に尽くそうとするので恋愛スタイルは誠実そのものです。精神的な結びつきを大切にしますので、外見や金銭といったことを基準に打算的な恋愛はできません。
ただ、あまり怒ったり嫌な感情を持ったりしない反面、我慢の限界を超えて心のなかで何かがパキーンと割れると、決して許さないというところがあります。相手の浮気を疑いだすと、どんどん疑心暗鬼になりストーカー化することも‥。
得意分野・適職
11番さんは、キャラクターも仕事や恋愛など何事においても、良い方向に行く場合とそうでない場合と、極端に分かれるのが特徴です。
良い方向に行く場合
インスピレーションと想像力を上手く働かせることができれば、どんな分野でもいきいきと活躍することができます。アートや芸能の世界では個性的な感性を活かせますし、ビジネスの場でも、この人の個性に惚れこんだ支援者に支持されて成功するでしょう。
まず自分自身が精神的な満足を得られるかどうか、そして、自分のすることが世の中に役立てられるかという視点で進む道を選択すると、奇跡のようにご縁がつながります。
残念な場合
どんな分野に進んでも、どこの職場でも、浮きます。それは、他人とコミュニケーションをとる努力、自分を理解してもらう努力、相手を理解する努力‥といった、誰もが通る道を避けてしまうからです。
いくら第六感が発達していても、どんなに素晴らしいインスピレーションが降ってきても、仕事をする場面では、相手の五感に訴える表現、言葉が不可欠です。努力もせず「私は理解されない」と思い込み、独りよがりになると、負のスパイラルに陥ります。
さらに、自分で浮いていることの自覚が無いまま、周囲に許されているありがたさを知らずに勝手な方向に進んでいく人も‥職場の困ったちゃんになるのか、カリスマ性を備えた「スゴい人」「できる人」になるのか、紙一重です。