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人気テレビゲームを実写化した人気ドラマ「THE LAST OF US」には、スタッフでさえ口にしてはいけない「NGワード」があるようだ。
現在、U-NEXTにて配信中のHBOオリジナルドラマ「THE LAST OF US」は、2013年にPlayStation®3専用タイトルとして発売され、全世界で200部門以上のゲームアワードを受賞した人気サバイバル・アクションゲームをベースに、ゲームシリーズのクリエイティブ・ディレクター、ニール・ドラックマンと「チェルノブイリ」(2019)の脚本・製作総指揮を務めたクレイグ・メイジンの共同脚本によって製作されたHBOオリジナルドラマだ。
このたび、シーズン1全10話のうち4話分の撮影を手がけた撮影監督エベン・ボルターが、「The Credits」のインタビューに応じ、作品のことを「ゾンビもの」と表現したり、作品内に登場する死にきれていないキャラクターを「ゾンビ」と呼ぶことがきびしく制限されていたことを明かした。
インタビューの中で「撮影現場では、Zワード(ゾンビを指す単語)を使ってはいけなかったんだ」と切り出したエベン・ボルターは、「いわゆる『禁句』というやつだよ。作品に登場するのは菌に感染したヤツらだ。ぼくらはゾンビものを作ってるわけではない。もちろん、緊張感を高めたり恐怖心をあおるような演出はあるが、物語の中心はあくまでキャラクターたちなんだよ。感染者は、彼らが対処していかなければいけない障害物にすぎない」と続けた。
そのうえでボルターは、「『THE LAST OF US』には、『〇〇モノ』だと簡単に決めつけられない部分がたくさんあるんだ」と述べると、「月なみなゾンビ作品でもなければ、1人1人を細かく描いていくような内容でもない。これは自然主義映画というか、現実と映画の世界をあいまいにするようなもの。それが、ぼくが感じていることかな」と付け加えている。
「THE LAST OF US」は人間の脳を侵食するナゾの病原菌が増殖し、人類が滅亡していく世界を舞台に、主人公ジョエルとエリーが立ち向かう物語。感染者はゾンビに似たような行動をとるが、体は人間のままのゾンビとは異なり、菌によって変化したまったくちがう見た目を持つ。感染者はその段階によって、「クリッカー」や「ブローダー」と呼ばれる。