日本でこれまでに『キュリオス』、『コルテオ』、『クーザ』、『オーヴォ』、『トーテム』などさまざまな作品を上映してきたシルク・ドゥ・ソレイユ。5年ぶりの日本公演『アレグリア-新たなる光-』がいよいよスタート。

これまで日本で1996年、 2004年と2回上演されてきた『アレグリア』ですが、シルク・ドゥ・ソレイユはその伝説的なショーを根本から見直し。アクロバットはより力強く進化し、衣装とセットは新たにデザインされるなど、新しく生まれ変わった作品となっています。

変化する世界を駆け抜ける歓喜の旅『アレグリア-新たなる光-』

「アレグリア」とはスペイン語で「喜び」や「歓喜」を意味する言葉。王を失くし、保守的な古い秩序と変化・希望を求める若い世代との間で勢力争いに揺れ動いている王国を舞台に、かつて王に仕えていた道化師が不器用ながらにも王位を継承したかのように振舞う中、力のバランスを変えようと若者たちが街の中から立ち上がり、やがて王国に光と調和をもたらします。

また、ショーの名前である「アレグリア」という響き、そしてあの印象的な音楽(アンセム・テーマ曲)を記憶に刻まれている方は少なくないでしょう。この伝説的なテーマ曲も、かつての壮大さをそのままに、エレクトロニックサウンドやロックの要素も加わり、全く新しいアレンジが採用されています。

ストーリーを彩る個性的なキャラクターたち

『アレグリア-新たなる光-』にはさまざまなキャラクターが登場。彼らの衣装や使用する小道具もまるでアート作品といった趣です。

モントリオールの国際本部でアーティスト1人ひとりのためにカスタマイズされ、手作業で製作された衣装は全部で96着、様々な衣装パーツは合計で533個とのこと。また、500時間近くかけてコンセプト開発されたメイクはアーティストがそれぞれしているそうです。

・ミスター・フルール

▲王が不在の中、自分を正統な王位継承者と思い込み、不器用に王権を行使しようとする宮廷の愚か者ミスター・フルール。300時間かけて製作された衣装は必見です

・ニンフ

▲若さの純粋さを象徴する美しく優雅で繊細なニンフは、天と地の間の空間を行き来し、暗闇に光をもたらします

・シンガー

▲正反対でありながら補完し合う黒の衣装のシンガーと白の衣装のシンガー。2人が1つになることで、止まることを知らぬ、心を奮い立たせる力となります

・エンジェル

▲王国とその住民の守護者エンジェルは、死後の世界からやってきて、天界のエネルギーで希望と調和を鼓舞します

・ブロンクス

▲暗く沈んだ世界に微かな希望の光をもたらすのがブロンクス。衣装は、若さとストリート出身を象徴するアースカラーを基調としたもので、使用されているメッシュ生地はホッケーのネットに使われている素材とのこと

・貴族

▲古い世界では権力の継承者である貴族たち。ミスター・フルールに味方することで特権を維持しようとするが、かつては麗しく立派だった彼らの服も今やぼろぼろに

・クラウン

▲最初はミスター・フルールの味方だったクラウン兄弟もだんだんミスター・フルールをからかうように